その他 — 2013/3/29 金曜日 at 21:13:31

日本障害者スポーツ協会が「日本の障がい者スポーツの将来像」を発表

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ビジョン策定の背景には「ロンドンパラリンピックの教訓」があるという。写真は2012年ロンドンパラリンピックで自転車競技が行われたベロドローム。オリンピックに勝るとも劣らない盛り上がりを見せた(撮影/吉村もと)

日本障害者スポーツ協会は、障害者スポーツの普及・振興に関する施策をまとめた「日本の障がい者スポーツの将来像(ビジョン)」を発表し、28日記者会見を行った。

ビジョン策定は初の試み。「競技力の向上」「スポーツの普及拡大」「社会の活力向上」を3本の柱とし、すべての人がスポーツを楽しめる社会、多くの日本選手が国際舞台で活躍できる発展した社会などを目指すとしている。

会見に登壇した日本障害者スポーツ協会会長の鳥原光憲氏は、2011年8月のスポーツ基本法施行、今年秋に開催地が決定する2020年オリンピック・パラリンピックの招致活動を契機に「みんなでスポーツを盛り上げようというムーブメントを作りたい」と述べた。

目指すゴールのひとつに、「パラリンピックの国別金メダルランキングにおいて2020年夏季大会で世界トップ10、22年冬季大会で世界トップ5」を掲げる。

韓国・イチョンにある障害者専用トレーニングセンターの体育館。日本も専用施設の設置を目指す(撮影/吉村もと)

同協会指導部長で日本パラリンピック委員会事務局長の中森邦男氏は、「ロンドンでは金メダル5個で24位だった。日本は世界に置いていかれている状況。アテネのときの10位をまず取り戻したい」と話した。

具体的な施策には「障害者専用のナショナルトレーニングセンター及び国立スポーツ科学センター設置構想」も明記された。「現在の(健常者の)施設は、可能な範囲で利用できるようになっているが、車いすや重度障害の選手には利用しにくく、障害のためにメディカルチェックも受けにくい」と中森氏。「国レベルが難しければ、地域に強化の拠点をつくることも考えて働きかけたい」と話した。

その他に、現在は健常者の競技団体が文部科学省、障害者の競技団体が厚生労働省と、異なる管轄で行われているスポーツ行政の一元化、一般のスポーツ団体との連携などが示された。

会見中、中森氏は「スポーツはひとつ」と何度も口にし、その熱い思いをにじませていた。

▼ビジョンの全文は下記サイトに掲載されている。
http://www.jsad.or.jp/news/detail/20130328_000094.html

(取材・文/瀬長あすか)