車椅子バスケットボール — 2013/5/6 月曜日 at 1:52:22

宮城MAXが大会史上初の5連覇達成の快挙!

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今大会MVPを獲得する活躍を見せた宮城MAXの豊島英(撮影/吉村もと)=東京体育館

車椅子バスケットボールチームの日本一を決める「内閣総理大臣杯争奪 第41回日本車椅子バスケットボール選手権大会」が5月3日から3日間の日程で、東京体育館で開催された。今大会は、全国の予選ブロックを勝ち抜いた精鋭16チームが出場。決勝は昨年と同じ、宮城MAX(東北ブロック)とNO EXCUSE(東京ブロック)のカードとなり、宮城MAXが77-45で優勝。大会史上初の5連覇を達成した。3位決定戦は、パラ神奈川(関東ブロック)が57-56でワールドBBC(東海北陸ブロック)に競り勝った。

【決勝】宮城MAX 77-45 NO EXCUSE

悲願の初優勝を狙うNO EXCUSEが、王者・宮城MAXをどう苦しめるかに注目が集まった決勝戦。NO EXCUSEは前回の大会ベスト5にも選ばれたエース・安直樹(4.0クラス)を中心に攻撃をしかけた。対する宮城MAXは、鉄壁のディフェンスでゴール下を死守。攻撃面では、コートを広く使った華麗なパスワークで相手を翻弄。多彩な攻撃で得点を重ね、昨年のロンドンパラリンピックに豊島英(2.0クラス)ら7名もの日本代表選手を擁する層の厚さを見せつけた。

試合の主導権は終始、宮城MAXが握る展開に。NO EXCUSEも最後まで集中力を切らすことなく立ち向かったが、追いつくことはできなかった。

試合終了のブザーが鳴った瞬間、両手を上げて5連覇の快挙を喜ぶ宮城MAXの選手とスタッフたち。今大会、118得点を挙げ、得点王に輝いた藤本怜央(4.5クラス)は涙をぬぐい、「準決勝のワールドBBC戦で63-60と苦しみながらも勝利したことが決勝につながった。チームの総得点は昨年までと変わらず、僕が得点王になったことはMAXが手をつけられないということで、チームの強さを証明できた」と胸を張った。

NO EXCUSEのヘッドコーチ及川晋平は「強豪MAX相手に手も足も出なかった。でも、選手たちは最後まで気持ちを切らさずよくやった」と振り返った。

【3位決定戦】パラ神奈川 57-56 ワールドBBC

最後まで集中力を切らさなかった、“チームの柱”高橋

1999年から4大会連続で優勝しているワールドBBCと、90、93、97年に頂点に立っているパラ神奈川という古豪同士の対決となった3位決定戦。序盤はパラ神奈川が高橋直哉(4.0クラス)、石川丈則(1.5クラス)を中心に着実にシュートを決め、リードを守る展開に。第3クォーターに入るとワールドBBCが追いつき逆転するが、そこからは一進一退の攻防が続いた。

43-43の同点で最終クォーターに突入し、ミスをしたほうが負け、という緊迫した状況のまま試合は進む。そして、試合時間残り6秒、1点をリードするワールドBBCがフリースローのチャンスを掴む。しかし、竹内厚志(3.0クラス)のシュートは2本ともリングに嫌われ、そのリバウンドを取ったパラ神奈川が最後の速攻をしかける。そして、ボールをキープしたパラ神奈川は石川が試合終了と同時にレイアップを決め、見事な逆転勝ちをおさめた。ブザービーターという劇的な勝利に、会場は熱気に包まれた。

今大会を盛り上げたワールドBBCの大島

パラ神奈川の石川は大会のベスト5を授賞。今大会の準決勝で、宮城MAXを最も苦しめたワールドBBCのセンター・大島朋彦(4.0クラス)は、「昨年歯が立たなかった宮城MAXと対戦することだけを考えて攻守の準備をしてきた。時間を使って攻めるバスケから、点数を取れるスピードのあるバスケにシフトしたが、準決勝ではミスが出た。その差が大きかったのかな。来年は勝てるようにがんばりたい」と唇を噛んだ。

◆得点王:藤本 怜央(宮城MAX)
藤本選手のコメント「ロンドンパラリンピックでは9位だった。そこで感じたことを日本国内に伝えなくては行けないのが(日本代表選手が多い)自分たちのチーム。1年の目標を果たせてよかったけど、さらにここから(前人未到の6連覇という)未知の世界に向かう。ここからの一年が勝負です」

◆MVP:豊島 英(宮城MAX)
豊島選手のコメント「決勝戦は、チームを見ていて手応えがあったし、自分の調子もよかった。ロンドン後、筋トレに力を入れてきて、その成果も感じられたし、気持ちの余裕の面でも今までとは違ったと思う。これからもシュートやディフェンスのレベルを高めていきたい」

◆ベスト5
佐藤 聡(宮城MAX)
石川 丈則(パラ神奈川)
森 紀之(NO EXCUSE)
大島 朋彦(ワールドBBC)
藤本 怜央(宮城MAX)

(取材・文/荒木美晴、瀬長あすか、写真/吉村もと)