夏季競技, 車椅子バスケットボール — 2014/5/18 日曜日 at 23:50:22

日本車椅子バスケットボール選手権、宮城MAXが史上初の6連覇達成!

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今大会のMVPと得点王をダブル受賞した宮城MAXの大黒柱、藤本怜央(写真中央)=東京体育館(撮影/吉村もと)

車椅子バスケットボールチームの日本一を決める「内閣総理大臣杯争奪 第42回日本車椅子バスケットボール選手権大会」が5月17日・18日、東京体育館で開催された。全国の予選ブロックを勝ち抜いた精鋭16チームが出場し、熱戦を展開。宮城MAX(東北ブロック)と千葉ホークス(関東ブロック)の対戦となった決勝は、宮城MAXが52−49で勝利し、史上初の6連覇を飾った。3位決定戦は、昨年準優勝のNO EXCUSE(東京ブロック)が63−42で埼玉ライオンズ(関東ブロック)との強豪対決を制した。

<決勝>古豪・千葉ホークスが見せた意地

接戦を制し6連覇を達成した宮城MAX

昨年は日本選手権の舞台に立つことさえできなかった古豪・千葉ホークスと、昨年チャンピオン・宮城MAXの対戦になった決勝戦。千葉ホークスは日本代表の土子大輔(4.0クラス)、千脇貢(2.5クラス)を含む3人のビッグマン、成長著しいガードの植木隆人(2.0クラス)を擁した布陣で序盤から攻撃をしかけ、王者にプレッシャーをかけていく。一方の宮城MAXは、ベテラン藤井新悟(1.5クラス)を中心にゲームを組み立て、絶対的エース藤本怜央(4.5クラス)、スピードのある豊島英(2.0クラス)にボールを集めるものの、高さのある千葉ホークスに対応できず、ゴールを決めることができない。両者譲らない展開になった試合は、激しさを増し、千葉ホークスの千脇がファールを累積すると、第3クォーターで痛恨の5ファール退場。その後、流れは宮城MAXに。ディフェンスの作戦変更も当たり、落ち着いたプレーを取り戻した宮城MAXが勝利を収めた。千葉ホークスも終盤、土子が3ポイントを決めるなど意地を見せたが、追いつくことはできなかった。

<準決勝>NO EXCUSE、埼玉ライオンズが敗退

千葉ホークスと昨年準優勝のNO EXCUSEの対決となった準決勝は、60-52で千葉が勝利し、決勝に駒を進めた。第1クォーターで20点差をつけられたNO EXCUSEは、終盤3点差まで食らいついて会場を沸かせた。及川晋平ヘッドコーチは「序盤に点差がついたが、その後、戦い方の切り替えが早かったので、ほぼパーフェクトに試合を進められた。最後まで驚異の状況を作った選手たちはよくやったと思う」と笑顔で語った。もうひとつの準決勝は、宮城MAXが66-46で埼玉ライオンズを下した。

接戦を制し、6度目の優勝を飾った宮城MAX

今大会、150得点を挙げ、得点王とMVPに輝いた藤本は、「決勝戦は、久々に苦しい試合だった。土子がかなり強気でシュートを打っていたので、そこをどう止めるか前半にみんなで修正した。第3クォーターでうまく食らいつけたので、いいイメージで第4クォーターに入っていけたことが大きかった。最後まで接戦だったが、宮城MAXはファールトラブルもなく万全な状態でプレーできていたので、千葉ホークスのメンタルに比べて安定していたと思う」と振り返った。

千葉ホークスの杉山浩ヘッドコーチは「選手権に出られなかった1年間、徹底的に走り込むなど基礎力を磨いた。経験に勝る相手に善戦でき、やってきたことはムダではなかったが、やはり悔しい。今後のチーム力の向上は、若手の成長がカギ。来年また強くなって戻ってきたい」と語った。

◆得点王:藤本 怜央(宮城MAX)
◆MVP:藤本 怜央(宮城MAX)
コメント「一番大事な決勝でシュートの確率が落ちたので、チームの日本一も個人賞も素直には喜べない。でも、競り合いの中で地力で戦い、勝つことができたので、チームの強さを感じることはできた」

落ち着いたプレーでNO EXCUSEを3位に導き、ベスト5にも選ばれた菅澤

◆ベスト5
下村 浩之(千葉ホークス)
豊島 英(宮城MAX)
植木 隆人(千葉ホークス)
土子 大輔(千葉ホークス)
菅澤 隆雄(NO EXCUSE)

【外部リンク→】世界を見据えて。エース藤本怜央が日本選手権で掴んだもの
http://sportiva.shueisha.co.jp/clm/otherballgame/2014/05/20/post_281/

(取材・文/瀬長あすか、写真/吉村もと)