ブラインドサッカー — 2011/12/26 月曜日 at 23:31:55

日本は3位決定戦で韓国に快勝! 有終の美を飾る~ブラインドサッカーアジア選手権大会

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ドリブルで攻め上がる、ディフェンダーの田中章仁=元気フィールド仙台/撮影:吉村もと

ブラインドサッカーの2012年ロンドンパラリンピック出場国を決める「第4回IBSAブラインドサッカーアジア選手権大会」最終日の25日、元気フィールド仙台で決勝が行われ、中国が1-0でイランを下し、今大会を制した。3位決定戦では、前日、イランに敗れてパラリンピック初出場のチャンスを逃した日本代表が、予選リーグ4位の韓国に2-0で勝利。有終の美を飾った。

<3位決定戦>日本が2得点して快勝

11時にキックオフした3位決定戦。「パラリンピックはなくなったが、大会はまだ終わっていない。笑顔で締めくくろう」。ミーティングでそんな話したという日本は、これまで出場機会がなかったキャプテンの三原をスタメンに起用。ケガの状態が良くない黒田をのぞく9人で最後の試合を戦った。対する韓国も、日本と同様にこれまで出番がなかった選手を起用。序盤からボールを保持したのは日本。だが、体格のいい相手DFの守備網をなかなか突破することができない。

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先制点を決めた日本の佐々木康裕。今大会のためにシュート力を磨いてきた

PKのチャンスでは、途中交代で入った佐々木が左足で蹴り込むが、GKがセーブ。その直後の前半15分、佐々木がゴール前で蹴り上げたボールがゴールに吸い込まれ、待ちに待った日本の先制点を演出。その後、佐々木は足を痛めて負傷退場したが、試合後「点が決められて本当によかった」と安堵した表情で語った。

さらに、日本は前半に追加点を取った。21分、本人いわく「PKのためにチームに召集されている」最年長の葭原が自らファールをもらって得た第二PKを決めたのだ。前日、PKの場面で今大会初めて登場し、ボールを蹴り損ねて得点できなかった。この日は「このまま終わりたくない」という葭原の強い気持ちがボールに伝わったのか、ボールはゴールの隅におさまった。

前半を2点リードで終えた日本。後半は、韓国が大黒柱のNO.14などレギュラー陣を投入し、ドリブルで日本の包囲網を振り切ろうと試みたが、日本は声による連携プレーでゴールをしっかりと守った。オフェンスでは、DF田中が縦に突破するドリブルで上がり、惜しいシュートを何本も放った。結局、後半は点が入らず、2-0で試合終了の瞬間を迎えた今大会の日本代表。大会を通してピッチの隅々を走り回った加藤が、充実感に満ちた表情で相手NO.14と肩を抱き合い、健闘を称え合っている姿が印象的だった。

<決勝>世界の強豪・中国を相手に最後まで攻め続けたイラン

今大会、すでに別の大会でパラリンピック行きを決めている中国からは、銀メダルを獲得した2008年北京パラリンピック、アジア王者となった2009年アジア選手権ほどの気概が感じられなかった。だが、アジアNO.1の称号がかかる決勝で負けることは許されない。前日の韓国戦で点が獲れるドリブラーのひとり、NO.10をレッドカード退場で欠いた中国と、初のパラリンピック出場を決めて盛り上がるイランの力はほぼ互角だ。両国の激しい打ち合いが見られた決勝は好ゲームとなった。

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ハイレベルな展開となった決勝の中国vsイラン

イランは日本戦でも強いシュートを打ちこんだBehzad Zadaliasghar Nigieh(NO.6)を中心とした攻撃。3枚のディフェンスを抜いた後の威力あるシュートがポストを弾くなど、中国のゴールを幾度も脅かした。

だが、均衡を破ったのは中国だった。前半23分Yafen Wang(NO.11)が、弧を描くようなドリブルからシュートを放ちゴール。終盤、イランはサイドチェンジを使った攻撃的布陣に切り替えるも得点ならず。試合は1−0で終了し、中国の連覇が決まった。得点を決められなかったBehzad Zadaliasghar Nigieh(NO.6)がその場にうずくまり、悔しがった。

ロンドンパラリンピックには、中国とイランが出場

2012年8月29日に開幕するロンドンパラリンピックのブラインドサッカー(5人制サッカー)。本大会を持ってアジアの選考会は終了し、アジアからは中国とイランが出場することになった。過去2回出場している韓国は出場権を逃し、また日本代表は初めての出場権を得られなかった。アジア代表の2ヵ国が、身体能力の高い南米の強豪国を相手にどんな戦いをするのか。ロンドンパラリンピックに注目したい。

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フィールドプレーヤー8人の平均年齢は34才。初のパラリンピック出場を目指していたブラインドサッカー日本代表チーム

「第4回IBSAブラインドサッカーアジア選手権大会」最終順位
優勝  中国
準優勝 イラン
3位  日本
4位  韓国

(取材・文/瀬長あすか、撮影/吉村もと)