柔道 — 2009/12/6 日曜日 at 1:56:38

激戦66kg級を広瀬が制す〜全日本視覚障害者柔道大会〜

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66kg級準決勝、藤本と広瀬の対戦。写真/吉村もと
66kg級準決勝、藤本と広瀬の対戦。写真/吉村もと

11月29日、東京・講道館にて視覚障害者柔道の各階級日本一を決める「第24回全日本視覚障害者柔道大会」が行われた。2010年3月のIBSA世界選手権大会(トルコ)、2010年12月のアジアパラ競技大会(中国)の代表選考会を兼ねた大会。男子66kg級では北京パラリンピック柔道で唯一のメダルを獲った藤本聰が敗れ、広瀬誠が優勝した。

66kg級の準決勝。
今大会から階級を60kg級から66kg級に上げた広瀬が、延長の末、判定で藤本を下した。

広瀬は、北京の60kg級でメダルを期待されながらも、7位に終わり、階級を上げることを決意した。32才という年齢による減量の負担軽減、筋力アップの必要性を感じたからだ。広瀬は、週2回フィジカルトレーニングに励み、週4回は道着を着て練習をする。盲学校に勤める傍ら、週6日のトレーニングを継続し、筋力、スタミナアップに努めている。

その成果が表れたのが藤本との一戦だった。どちらが勝ってもおかしくない展開。
延長戦に入っても、広瀬の息は上がらなかった。

「判定とはいえ、目標としていた藤本さんに勝ててうれしい」。
決勝で大山桂司を下し、優勝を決めると、広瀬は顔をほころばせた。
「決勝で勝つことが出来て、安心しました。藤本さんとの対戦は準決勝だったので、決勝が終わってやっと藤本さんに勝てたと実感できました」。

この優勝により、世界選手権大会、そしてアジアパラ競技大会の出場権を得た広瀬。
「ふたつの大会に向けて、何位を目指すというよりは、日々の練習で自分に負けないようにがんばっていきたい」
自分との戦いに勝つ。それは世界の強豪に勝つ条件なのかもしれない。

田村三兄弟はブラインドサッカーでも活躍。左から修也、友一、竹晃
田村三兄弟はブラインドサッカーでも活躍。左から修也、友一、竹晃

▼ 敗戦した藤本選手のコメント

「いま盲学校の柔道部コーチをしていて、どうしても受け身の柔道になってしまう。広瀬さんのようにチャレンジャーの気持ちで、向かっていく柔道をしないとダメ。課題がみえました」

(取材・文/瀬長あすか、写真/吉村もと)