パラトライアスロン — 2013/5/14 火曜日 at 0:55:46

パラトライアスロンでリオを目指す古畑は3位

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男子TRI 5カテゴリーには、海外選手も出場。一般の大会でも活躍する日本の古畑は3位だった(撮影/吉村もと)

5月11日、12日の2日間、2013トライアスロンシリーズ横浜大会が山下公園周辺の特設会場で開催された。大会2日目には、2016年リオパラリンピックから正式種目になるパラトライアスロンの部が行われ、下肢麻痺のマルセロ・マウロ(ブラジル)、視覚障害の白江淑弘(大阪府)、脊髄損傷の副島正純(長崎県)らがそれぞれのカテゴリーで優勝した。

今大会は、障害別に7つのクラスに分けて行われた。750メートルを泳ぐスイム、20キロをタンデムやハンドサイクルなど自転車で走るバイク、5キロを走るランの3種目の合計タイムで競う。一般的なトライアスロンよりも短い距離で、義足の装着なども行うトランジションの速さもカギになる。

海外から2人の選手が参戦し、注目が集まったのは、TRI 5(膝下から下肢を失った人を含む中程度の下肢障害)男子クラス。アテネパラリンピック水泳競技に出場したマルセロ・マウロが、スイムで圧倒的な力を見せて総合で首位に。3種目目のランでは、前回王者の古畑俊男(東京都)に捉えられるも、その古畑がコースを間違えたハプニングもあり、1位でフィニッシュ。ゴール後、地面にキスをして喜びをあらわにした。

ランが得意な古畑俊男は、日本人トップでゴールした

2位は左下腿切断のマイケル・ジョンソン(USA)。スイムからバイクに移るトランジションエリア1でも、バイクからランに移るエリア2でも古畑に勝るスピードをマークし、その技術の高さを見せつけた。

バイク終了時点でマイケル・ジョンソンとほぼ同タイムだった古畑は、連覇叶わず3位に。「バイクで温存し、ランで逆転するのが自分のスタイル。いつも通りランで勝負をかけたが、2回コースミスをしてしまい3位になってしまった」と悔しさをにじませた。

2011年にパラトライアスロンがリオパラリンピックの正式種目に採用されることが決まった。トライアスロン歴26年の古畑は、現在51歳。「自分にとってチャンスはだいぶ遅れてきたけど、これが最後のチャンスだと思ってがんばりたい」と前を向く。パラリンピック出場が叶えば、日本代表のエースとしての活躍が期待される。

国際トライアスロン連合のマリソル・カサド会長によると、パラトライアスロンのクラス分けなど詳細はまだ決まっておらず、女子選手への普及など課題は山積みだ。とはいえ、リオデジャネイロに向けて本格化していくことは間違いない。まだ新しいパラトライアスロンのこれからに注目していきたい。

17.4度の水温で行われたスイム。視覚障害の選手(緑キャップ)とガイド(白キャップ)は腰下を紐でつないで泳ぐ

パラトライアスロンの結果

TRI 6-b(視覚障害者クラス) 男子
優勝 白江 淑弘(ガイド:田中相司)
2位 中澤 隆(ガイド:原田雄太郎)

TRI 6-b(視覚障害者クラス) 女子
優勝 山田 敦子(ガイド:畔上多恵子)

TRI 6-a(視覚障害者クラス)
優勝 長井 敬二(ガイド:大西健夫)
2位 米岡 聡(ガイド:後藤壱)
3位 柳川 春己(ガイド:山田雄介)

TRI 5(膝下から下肢を失った人を含む中程度の下肢障害)男子
優勝 Marcelo Mauro(ブラジル)
2位 Michael Johnston(USA)
3位 古畑 俊男

TRI 6-bで優勝した白江・田中組。視覚障害カテゴリーではタンデムを使用する。

TRI 5(膝下から下肢を失った人を含む中程度の下肢障害) 女子
優勝 佐藤 真海

TRI 4(麻痺や障害などで肘上から、あるいは肘下から上肢を失った人、腕障害または両上肢の障害を持つ人)
優勝 乾井 紀英
2位 荒 力
3位 氏家 智明

TRI 3(多発性硬化症、筋ジストロフィー、脳性麻痺、両下肢切断あるいは複数肢の麻痺を有する人)
優勝 窪山 信吾
2位 橋本 健児
3位 江島 大佑

TRI 2(膝上から下肢を失った人を含む高度の下肢障害)
優勝 竹内 太一

TRI 1(対麻痺患者、四肢麻痺患者、ポリオ、両足切断などで下肢を失った人)
優勝 副島 正純
2位 木村 潤平

(取材・文/瀬長あすか、写真/吉村もと)