ウィルチェアーラグビー, 夏季競技 — 2013/11/19 火曜日 at 18:50:43

【アジア・オセアニアゾーン選手権】世界選手権出場権獲得を目指すウィルチェアーラグビー日本代表

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11月上旬、国立障害者リハビリテーションセンターで直前合宿に臨んだ日本代表候補メンバーら/撮影:瀬長あすか

ウィルチェアーラグビーのアジア・オセアニアゾーン選手権が現地時間20日から23日まで、南アフリカのプレトリアで開催される。今大会には、世界ランキング5位の日本、同2位のオーストラリア、同10位のニュージーランド、ホスト国の南アフリカの4カ国が参加。2014年8月の世界選手権(デンマーク)出場権をかけて熱戦を繰り広げる。

総当たりを2回行う予選リーグの上位2チームが決勝に進出し、同時に世界選手権出場権を獲得できる。優勝候補の筆頭は、ロンドンパラリンピックで金メダルを獲得したオーストラリア。すでに世界選手権への切符を手にしているため、オーストラリアをのぞく最上位チームと次点のチームがアジア・オセアニアゾーン枠で世界選手権の出場権を得ることができる。

「一番大切なのは世界選手権の出場枠を取ること、2つ目はいい順位で終わること、すなわちトップ2入りが目標」と、日本代表チームのヘッドコーチ、アダム・フロスト氏は話す。

元カナダ代表アシスタントコーチのフロスト氏は、ロンドンパラリンピック後に就任。新体制で指揮を取り、リオパラリンピックのメダル獲得に向けて、強化を図っている最中だ。月に一度の合宿では様々なシチュエーションを想定した連携プレーを繰り返し練習し、ラグビーの基礎を叩き込んだ。パラリンピックを目指す新しい選手も加入し、同じ障害レベルの選手間競争によるモチベーションの向上も期待される。フロスト氏は「まだ練習してきた動きが自然にできる段階にまでは到達していない。今大会でそれを試し、チームとしての成長をそれぞれが感じてほしい」とコメント。また、ロンドンパラリンピックで浮き彫りになったラインのバリエーションの少なさに対しては、経験のあるバランスライン、核となりつつあるハイローライン(障害の重い選手と軽い選手の組み合わせ)を含む4つのラインで戦う。「もう日本のラインはひとつではない。それを他チームに見せつけ、簡単に戦えるチームではないことを証明する機会にもしたい」とフロスト氏は語った。

初戦の相手は宿敵ニュージーランド

そんな日本の初戦の相手は、“ウィールブラックス”ことニュージーランド。世界ランキングでは格下とはいえ、決して侮れないチームだ。前回大会の準決勝では、日本が僅差で勝利し、ロンドンパラリンピック切符を手にしたが、過去には幾度も苦戦を強いられている。主力のBarney Koneferenisiは欠場するが、“打倒日本”を掲げて大会に挑んでくるはずだ。「頭のいい(ハイポインターの)Dan Buckinghamをいかに攻略するかがポイントになるだろう。相手のペースに惑わされず、自分たちのやるべきことをやることが大事だ」とフロスト氏も警戒する。初戦で勝利し、大会を優位に進めたいところだ。

強豪・オーストラリアにどう立ち向かうか

抱負を語る、キャプテンの仲里

とくに世界ナンバー1プレーヤーを擁するオーストラリアとの対戦には、並々ならぬ闘志を燃やしている日本代表選手たち。なかでも、今大会のキャプテンを務める仲里進(Okinawa Hurricanes)は「決勝に進出し、この一年の集大成としてオーストラリアといい勝負をして来年につなげたい」と気合を入れる。キャプテンとしては、「チームを盛り上げる役目をしっかり果たし、若い選手が練習で培ってきたものを発揮できるように引っ張っていけたら」と話す。

また、エースの池崎大輔(北海道Big Dippers)は、「ロンドン後、自分のパフォーマンスがどれだけ上がったのか、オーストラリアとの試合で力を試したい」と意気込んでいる。

(取材・文/瀬長あすか)