ウィルチェアーラグビー — 2009/8/31 月曜日 at 11:42:11

日本選手権への切符をかけた戦い、東はBLITZ、西はOkinawa Hurricanesが優勝

by

日本のエース島川(BLITZ=写真左)と北海道の新人、池崎によるタックルの応戦が大会を沸かせた東日本リーグ
日本のエース島川(BLITZ=写真左)と北海道の新人、池崎によるタックルの応戦が大会を沸かせた東日本リーグ(撮影:谷口豪)

車いす同士の激しいぶつかり合いが魅力のパラリンピック競技、ウィルチェアーラグビー。12月の日本選手権を前に、その出場枠をかけて争うリーグ戦が行われた。

沖縄で初開催された西日本リーグは、地元Okinawa Hurricanesが優勝。強豪BLITZ(東京)がいる東日本リーグは、登録8チームを2つのリーグにしたRound 1に続き、トーナメント方式の「2009東日本リーグ Round 2 in 横浜」が行われ、BLITZが圧倒的な力を見せつけた。

【東日本リーグ】

常勝軍団BLITZが他チームを圧倒、池崎を擁するBig Dippersが3位に浮上

8月29日・30日の2日間に渡って横浜ラポールで「2009東日本リーグ Round 2 in 横浜」が行われた。第一日目は、優勝候補筆頭のBLITZが、Genesis(埼玉)、北海道Big Dippersに快勝し、決勝にコマを進めた。

BLITZとBig Dippersの戦いは、Big Dippersに新加入した池崎(持ち点/3.0)とBLITZのエース島川の競り合いが会場を沸かせるも、終わってみれば56-28のダブルスコア。常勝軍団BLITZに火をつけたBig Dippersには、客席から拍手が送られた。

もうひとつのトーナメントは、どこが上がってきてもおかしくない展開。決勝進出をかけて対戦したのは、強化選手の峰島(3.0)とベテランの福井(2.0)がゲームを組み立てるAXE(埼玉)と、ベテランから新人まで選手が多数そろっている横濱義塾。選手交代を有効に行い、主力を温存しながら戦った横濱義塾が60-47で勝利、国内ランキング2位の意地を見せた。

30日に行われた決勝、BLITZと横濱義塾の対戦は、島川の速攻、田村(2.5)とのコンビネーションプレーなどで得点を重ねたBLITZが大量に得点。序番、横濱義塾は、佐々木(2.5)、上田(2.5R)の攻撃が見どころを作ったが、BLITZの確実なタックルでボールがつながらない。ゴール後のディフェンスが速いBLITZを前に、うまくポジションをとれずに、大量リードを許した。BLITZは、後半も、島川を中心に攻撃の手を緩めず、69-39で勝負を決めた。

東日本リーグはBLITZの優勝で幕を閉じた。東日本8チーム中、上位5チームが日本選手権への出場権を得た。BLITZの強さは健在だが、他チームの実力が接近しており、日本選手権でも熱戦が見られることは間違いなさそうだ。

【西日本リーグ】

沖縄で初開催! 地の利を活かしたOkinawa Hurricanesが2勝

本拠地で力を発揮した沖縄の選手たち
本拠地で力を発揮した沖縄の選手たち(撮影:瀬長あすか)

7月25日・26日の2日間、サン・アビリティーズ浦添(沖縄県)で行われた西日本リーグ。エアコンのない体育館で行われた試合は、地元Okinawa Hurricanes(沖縄ハリケーンズ)が、大阪のHEAT(ヒート)に2戦とも勝利し、優勝を飾った。

ウィルチェアーラグビーの公式戦が沖縄で行われるのは初めて。会場には、選手らの呼びかけで集まった市民らが、車いす同士がぶつかり合う音と迫力に歓声をあげていた。

客席でじっとしているだけでも汗ばむほどだった。沖縄のキャプテン、當間選手は「今大会は沖縄チームの都合で、エアコンのない体育館での対戦となったけれど、次回はベストの環境で対戦したい」と話す。多くの選手は頸椎損傷の後遺症で温度調整機能が失われている。そんな彼らにとって、暑さは大きな敵。とくに、HEATは登録選手5人と選手が少なく、交代要員がいないため、体力の消耗を抑えることができず、厳しい試合展開を強いられた。

沖縄は、大黒柱・仲里のパワー溢れるプレーが健在。堅守も光った。その中心にいたキャプテン當間が、MVPに輝く活躍でチームを引っぱった。一方のHEATは、日本代表の三阪を起点に、内山(2.0)、浜野(1.5)が前に走り見せ場を作った。肩を手術したばかりのハイポインター永易も少ない時間ながらコートに立ったが、開いた点差を縮めることができなかった。

西日本の連盟登録チームはわずか2チーム。東日本のチームと比べ、試合の機会に恵まれないが、両チームとも日本選手権ではベスト4に入る実力を持つ。今大会、沖縄に敗れたHEATは、プレーオフに回り、日本選手権切符を獲りに行く。

東日本リーグの結果は下記の通り

<順位>

優勝 BLITZ(関東)

準優勝 横濱義塾(神奈川)

3位 北海道 Big Dippers(北海道)

4位 AXE(埼玉)

5位 BLAST(埼玉)

6位 SUPER SONIC(宮城)

7位 Genesis(埼玉)

8位 BULLDOGS(新潟)

<MVP>

島川 慎一(BLITZ/3.0クラス)

<ベストプレーヤー>

岸 光太郎(AXE/0.5クラス)

中倉 俊紀(BULLDOGS/1.0クラス)

岩渕  鋼(SUPER SONIC/1.5クラス)

庄子  健(SUPER SONIC/2.0クラス)

佐々木 操(横濱義塾/2.5クラス)

池崎 大輔(北海道Big Dippers/3.0〜3.5クラス)

西日本リーグの結果は下記の通り

<順位>

優勝 Okinawa Hurricanes

準優勝 HEAT(大阪)

<MVP>

當間 貴志(Okinawa Hurricanes/0.5クラス)

(記事/瀬長あすか 撮影/谷口豪・瀬長あすか)