日本のワン・ツーフィニッシュに沸くアルペンスキー、ロシアが圧倒したクロスカントリースキー

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クロスカントリーで上位を占めたロシア勢。PETUSHKOV Roman(中央)は、2日間連続の優勝/撮影:吉村もと

ソチが、再び沸いている。ソチパラリンピック競技2日目を迎えた9日、ロザ・フトル・アルパイン・センターで行われているアルペンスキーの男子スーパー大回転座位は、日本の狩野亮(マルハン)と森井大輝(富士通セミコンダクター)がワン・ツーフィニッシュ。日の丸を持った日本からの応援団も歓喜に包まれた。一方、ラウラ・クロスカントリースキー&バイアスロンセンターのクロスカントリースキーは、ロシアが走力の差を見せつけ、表彰台を独占した。

大会はまだ始まったばかりだが、現在、メダル5個の日本はロシア、ウクライナに次ぐメダルランキング3位。日本選手団が掲げるランキングは10位以内。勢いこのまま量産の期待がかかる。

滑降に続き、圧巻の滑りでスーパー大回転を制した狩野

今大会2個目!日本人初の連覇達成を果たしたアルペン座位の狩野

座位の5番目に登場した狩野は鋭いラインで攻め込み、ゴールラインを駆け抜けた。難易度の高いコース。レースの前には50分をかけてチームで戦略を練ったと言い、「この勝利はチームの力だと思っています」とにこやかな表情を見せた。先輩格の森井とともに表彰台に上がったことに「大輝さんが自分をこのレベルまで引っ張ってくれた。嬉しいです」と語った。狩野は前回バンクーバー大会でも優勝しており、日本人初の連覇達成。

森井は前日の滑降で激しく転倒。チームドクターによると首や背中、肩などに痛みが残っている状態だといい、朝の3時から寝られなかったという。それでも巧みな滑りと不屈の精神力で乗り越えた。「難しい状況の中での2位は嬉しいです。しかも、亮が1位。すごく誇りに思います」と話し、健闘をたたえた。日本のエースとして、明日以降の金メダル獲得に期待がかかる。

「今の滑りはできた」立位の小池は9位

立位クラスで優勝したSALCHER Markus選手の応援団

立位の小池岳太(セントラルスポーツ)は、1番手で登場。「今の滑りはできた」と、ゴール後は右手でガッツポーズを作った。結果は9位。前日のレースで転倒したショックが残っていたが、「冷静かつ積極的な滑りができたので、そこは納得しています」と振り返った。優勝したのは、オーストリアのSALCHER Markus。初日の滑降も制しており、今大会ふたつ目の金メダルを手にした。唯一、両足義足のクラスでエントリーしているバンクーバー大会金メダリストのHALL Adam(ニュージーランド)の連覇にも注目が集まったが、残念ながら途中棄権だった。

初日同様、気温が上がったこの日もコースが荒れ、転倒やコースアウトする選手が続出した。31人のエントリーのうち、座位は14人、立位は12人がゴールできなかった。日本勢では、滑降で銅メダルを獲得した座位の鈴木猛史(駿河台大学職員)、夏目堅司(ジャパンライフ)、谷口彰(相模組)、立位の三沢拓(キッセイ薬品工業)が途中棄権。

クロスカントリースキーを制したのは、ロシアのRoman

クロスカントリーロングで14位だった久保

一方、クロスカントリー(男子15キロ・座位)は、地元ロシアが表彰台を独占した。とくに、前日のバイアスロンに続く金メダルを獲得したPETUSHKOV Romanは、最終21番目にスタートした後、圧倒的な走力でごぼう抜きする展開で観客の視線を独占した。結局、2位のZARIPOV Irekに1分以上の差をつけてフィニッシュ。レース後、「今日のレースは、昨日より簡単だった」と涼しげに微笑んだ。

日本の久保恒造(日立ソリューションズ)は14位。「(自身初となるメダルに輝いた)昨日の(バイアスロンの)疲れが出てしまった。このままではいけない。コンディションを整え、最も狙っているレースに備える」と語り、11日のバイアスロンで表彰台に上がることを誓った。

(取材・文/荒木美晴・瀬長あすか、撮影/吉村もと)