【バンクーバーパラリンピック】日本選手団主将の新田、2つ目の金メダル

by

nitta02.jpg
クロスカントリースキー、男子スプリント(立位)クラシカルで優勝した新田

クロスカントリーの新田佳浩が3月21日、1kmスプリント(男子立位)で金メダルを獲得。10kmクラシカルに続き、今大会2度目の頂点に立った。

nitta011.jpg
金メダルに輝いた新田の滑り

21日、午後1時をすぎると、雨が強くなってきた。バンクーバーパラリンピックも、この日のクロスカントリースキーを残すのみ。パラリンピックパークは、各国の応援や地元の観客でにぎわっていた。会場のDJが、選手やレースの経過をアナウンスする。座位のレースが終わり、続いて行われたビジュアリー・インペアード(視覚障害カテゴリー)男子に、地元の人気選手McKEEVER Brianが登場。観客席から、おなじみの「Go! CANADA!Go!」の声援が飛ぶ。「カモン!」「Here We Go!」。雨が少し弱くなってきた。McKEEVER Brianが優勝。もやの中からうっすらと晴れ間がのぞく。スタートライン近くでは、ウォーミングアップを終えた新田が、口を使って右手に黒い手袋をはめていた。引き締まった表情。自らの腕をたたいて気合いを入れ、その場で軽くジャンプ。サングラスを付ける。いよいよ頂点をかけた、ファイナルのスタートだ。

1組4人で順位を競い合う1kmスプリントは、今大会からの新種目。日本チームからは、久保、長田、新田、瀧上、佐藤、鹿沼、出来島、太田の全選手が出場し、新田が金、太田が銀をとった。ふたりがそろって口にしたのは「日本チームの勝利」だ。太田が「海外の選手から、『今日は日本の板がいいからきっと勝つわよ』と声をかけられた」と話すように、帯同したスタッフ含め全員で勝ち取ったメダルだった。

予選で2位の走りを見せた新田は、準決勝で1位になり、上位4選手で決勝に進出。決勝では、得意の上りで他の3選手を引き離すと、そのままリードを保ち、フィニッシュへ。最後は、独走でゴールし、ガッツポーズ。自身2個目の金メダルに輝いた。

arai00.jpg
新田の金メダルを喜ぶ日本チームの荒井監督

「いやぁ気持ちいいね!」レース後、喜びを爆発させた新田は「沿道で日本チームの選手たちが応援してくれた。ワックスマンが短時間でよく滑るスキーに仕上げてくれたことが大きい。チームみんなで喜びを分かち合いたいと思います」と声を弾ませた。

(取材・文/瀬長あすか、撮影/吉村もと)