アイススレッジホッケー — 2010/1/23 土曜日 at 23:30:24

日本、チェコに勝利!GWSを制して決勝進出/スレッジホッケージャパラ

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ゲームウイニングショット対決にまでもつれ込んだ試合は、日本が制した(撮影/瀬長あすか)

ビッグハットで行われている「2010ジャパンパラリンピックアイススレッジホッケー競技大会」は23日、準決勝が行われた。日本は、予選で完封負けを喫したチェコと対戦。第1ピリオド、チェコに先制点を許した日本は、第2ピリオドに吉川守(FW)のゴールで同点に。試合はもつれ、5分間のオーバータイムでも決着がつかずに、ゲームウイニングショット(GWS)対決へ。日本は1人目の遠藤隆行(DF)が鮮やかにシュートを決め、また日本のGK永瀬充がチェコのシューター3人を完璧にシャットアウトし、勝利に導いた。日本は24日の決勝でアメリカと対戦する。

チェコは予選でみせた中を固める攻撃スタイルから変化をつけ、この試合ではリンクを広く使い、日本の裏をとる戦法を採用。第1ピリオド、日本はその変化にもしっかりと対応し、積極的にパックを前に出して攻め込んだ。しかし、8分29秒、フェンス際の攻防で日本のディフェンスが一瞬はずれた隙にパスをつながれ、得点力のあるGeier Michal(FW)に決められた。

日本にチャンスがめぐってきたのは、第2ピリオドの後半。チェコの2選手がペナルティで退場となり、圧倒的有利の状況に。チェコも必死のディフェンスで応戦するが、12分39秒についに同点に追いついた。ゴール前に攻め込んだ上原大祐(FW)と遠藤隆行(DF)がパックをキープし、相手ディフェンスとゴールキーパーをひきつけておいてパス。逆サイドに詰めていた吉川守(FW)が、落ち着いて合わせてシュートを決めるという、鮮やかな攻撃だった。

1-1で迎えた最終ピリオドは両チーム無得点。今大会はじめての5分間のオーバータイムに突入するも、ここでもともに追加点を挙げられず、GWS(※)対決へ。日本のGKは、5月の世界選手権で、やはりチェコとのGWSでファインセーブを連発し、勝利に貢献した実績がある永瀬充。チェコのGKは、この試合で延長戦を含め日本の19本のシュートをセーブしているVapenka Michal。2人の守護神対決に注目が集まった。

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インタビューにこたえる永瀬充

先攻はチェコ。1人目を永瀬が前に出てプレッシャーをかけて完璧にセーブ。日本の1人目の遠藤は、高い個人技でパックを左右に操りGKを翻弄し、見事にシュートを決めた。永瀬はこのあとの2本のシュートもしっかりと阻止。勝利が確定した瞬間、ベンチから飛び出したチームメートが永瀬のもとに集まり、そこには笑顔があふれた歓喜の輪ができていた。

シュートを決めた遠藤は試合後、「世界選手権と同じ状況になり、考えながら打ってしまったけど、うまくあいているスペースに決められてよかった」と話した。また、この日の日本側のベストプレーヤーに選ばれた永瀬は、今日が34歳の誕生日。「たまたまだけど、誕生日に勝てたのは素直にうれしい」と笑顔を見せ、「GWSはメンタルがより重要になるから、経験に勝る日本が有利だと思っていた。遠藤が決めてくれて流れがきたし、自分も止める自信があった」と言い切った。

この勝利により決勝進出が決まるも、「三連敗したあとだから複雑」と三澤英司(FW)が話すように、もちろん反省点も残る。明日は、本日の第2試合でノルウェーをオーバータイムの末破ったアメリカと対戦。地元の応援を背に、どのように勝利してバンクーバーへの弾みをつけるのか。日本の最後の戦いに注目が集まる。

※ゲームウイニングショット……サッカーのPK戦と同じで、両チームから選ばれた3名ずつがそれぞれシューターとなり、ゴールを狙うもの

アメリカが延長戦でノルウェーに勝利!

第二試合は、予選2位のノルウェーと同3位のアメリカの試合が行われた。両チームとも高い集中力を保ち、序盤から一進一退の激しい攻防が続いた。第1ピリオドに、それぞれ1点ずつ得点するも、その後は追加点が挙げられず、オーバータイムに突入した。しかし、ノルウェーは第3ピリオドの残り5秒にペナルティを犯していたため、一人少ない状況からスタート。なんとかこのキルプレーの時間帯を守りきったが、疲れから動きが遅くなってきたところをアメリカに攻め込まれ、無念の失点。アメリカが決勝進出を決めた。

第一試合
日本  0-1-0-0-1=2
チェコ  1-0-0-0-0=1

第二試合
ノルウェー 1-0-0-0=1
アメリカ  1-0-0-1=2

(取材・文/荒木美晴、撮影/瀬長あすか)