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スピードに乗って疾走する池崎大輔(北海道BigDippers/3.0class)。初海外の選手たちに期待!(写真/吉村もと)
6月16日からカナダ・モントリオールのセンター・オスポーティフ・モンプティでウィルチェアーラグビーのカナダカップ2010が開かれる。参加国は、日本、オーストラリア、カナダなど7ヵ国。カナダカップは2年に1度、世界ランキング上位8ヵ国で争われるが、今大会は強豪アメリカとニュージーランドが参加を見送ったため、7ヵ国による総当たり戦と順位決定戦が行われる。「メダルゲームに絡む」(キャプテンの佐藤)を目標に掲げる日本は、新しく遠征メンバーに選出された3選手を含む10人で大会に臨む。
ウィルチェアーラグビーの日本チームは、強化指定選手を集め、ひと月に一度のペースで合宿を行っている。6月5日から6日まで、国立障害者リハビリテーションセンター体育館(埼玉)で行われた合宿は、カナダ遠征へ向けた最終合宿。9月に開催される世界選手権の代表選考も兼ねており、選手たちはゲーム形式の4対4など、2日間の練習に精力的に取り組んだ。
新戦力に期待! カナダカップで経験を積み、接戦をものにできるチームへ
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カナダカップへ向けた国内最終合宿で、指示を出す岩渕ヘッドコーチ
合宿2日目には、1点ビハインドの場面を想定した練習などでラインの最終確認をした。
3月に今大会のメンバーを決定して以降、「ひとつひとつのラインが固まってきた」と、新キャプテン佐藤佳人の表情は明るい。
初めて海外と戦う選手もいる。
「カナダカップで試合数をこなしていけば、世界選手権までに仕上がっていくと思う」
世界7位に位置する日本にとって、“僅差のゲームをとること”は2008年の北京パラリンピック前からの課題だ。
カナダカップと世界選手権の出場権を獲得した、昨年11月のアジア・オセアニアゾーン選手権で、日本はオーストラリアに1点差で敗れている。
「強豪との差は、プレーの精度の差。相手にしっかりプレッシャーをかけて、ミスをしなければ接戦をものにできる」
と語るのは、先のアジア・オセアニアゾーン選手権でキャプテンを務めた三阪洋行。
世界の上位に食い込みたい日本は、国際大会での経験が少ないながら、個々がレベルアップをし、また経験のある選手を中心に戦術に磨きをかけてきた。強化指定選手が5人という持ち点2.0クラスに見られるように、選手間の競争が、以前と比べて増している歓迎すべき変化もみられる。
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カナダカップ2010の日本代表キャプテン、佐藤佳人。競技歴10年目で、キャプテンを担うのは初めて。「全体を落ち着かせる役目ができれば」
カナダカップには、島川慎一、仲里進、三阪洋行という海外のチームで試合を経験しているベテラン選手に加え、車椅子バスケットボールで鍛えたパスワークとスピードが持ち味の池崎大輔、伸び盛りの若手・羽賀理之らが出場。アジア・オセアニアゾーンで不在だった精神的支柱、荻野晃一も今大会から復帰する。
「全員が機能することが重要。カナダカップは、チャレンジの大会」(三阪)
「新しい選手がいるので、国際大会独特の雰囲気にのまれないように戦い、試合をこなしていく過程で強いチームにしていく」(佐藤)
キャプテンの佐藤は、3日間で7試合をこなすタイトなスケジュールも、経験を積みたいチームにはプラスと考える。
カナダカップは日本にとって大事な通過点。
9月には世界選手権が待っている。
●カナダカップ2010
2010年6月16日〜20日
モントリオール(カナダ)
【出場国】*カッコ内は世界ランキング
オーストラリア(2位) 、カナダ(3位) 、ベルギー(4位) 、スウェーデン(6位) 、日本(7位) 、ドイツ(8位) 、グレートブリテン(9位)
【日本の出場予定】
6月18日
09:00 vs Canada
15:00 vs Great Britain
19:00 vs Sweden
6月19日
11:00 vs Germany
17:00 vs Belgium
19:00 vs Australia
6月20日
順位決定戦
【カナダカップ日本代表】
ヘッドコーチ 岩渕 典仁
0.5クラス 岸 光太郎(AXE)
1.0クラス 荻野 晃一 (BLITZ)
1.0クラス 中倉 俊紀(BULLDOGS)
2.0クラス 庄子 健 (SUPER SONIC)
2.0クラス 佐藤 佳人(BLAST)
2.0クラス 三阪 洋行(HEAT)
2.0クラス 羽賀 理之(AXE)
2.5クラス 仲里 進 (OkinawaHurricanes)
3.0クラス 島川 慎一(BLITZ)
3.0クラス 池崎 大輔(北海道BigDippers)
<取材・文/瀬長あすか、撮影/吉村もと>