アイススレッジホッケー

【バンクーバーパラリンピック】<決勝戦>アメリカに0-2で惜敗、日本は準優勝!

2010年3月21日(日) 11:47 UTC by 荒木 美晴

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堂々の銀メダルを手にし、最後は満面の笑顔を見せてくれた日本代表/撮影:吉村もと

現地時間の20日の正午から、UBCサンダーバードアリーナでアイススレッジホッケーの決勝戦、日本対アメリカの試合が行われた。日本は第1、第3ピリオドにキラープレー中から失点し2失点。試合終盤には、猛攻をしかけるなど粘りを見せたが、ゴールには届かなかった。試合には0-2で敗れたが、日本代表は史上初の銀メダルを手にした。

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2ピリの日本のシュート数は「0」。GK・永瀬がカナダ戦に続きゴールをよく守った

終わってみると、アメリカの上手さが光る試合だった。決勝戦の大観衆のなかでも、予選と同じように100%の力で臨める強いハート。その精神力の強さが、順位の差になった。ペナルティをおかして相手にチャンスを与えても、日本よりも早いスピードとフォアチェックで、アメリカは確実にゴールを守った。

日本は第1ピリオド前半、キラープレー中に攻め込まれた。ゴール前で両チームの選手が激しく交差し、2度3度とシュート。ディフェンスとゴールキーパー・永瀬充がしのぐが、最後は永瀬のグローブの下にあったパックをかき出され、ゴールにねじ込まれた。

第2ピリオド1分40秒には、アメリカの反則からペナルティショットの大チャンスを迎えるが、シューター遠藤隆行(DF)の動きは、相手ゴールキーパー・Steve CASHに読まれて失敗。同点に追いつくことができなかった。さらに第3ピリオドは、試合時間の残り2分を切ったところで、再び日本がペナルティ。1点目と同様、キラープレー中でゴール前が手薄になったところを、Taylor LIPSETT(FW)に決められた。

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銀メダルを手にした表彰式。主将・遠藤の目から思わず涙がこぼれ落ちた

最後は日本も粘りを見せ、シュートラッシュ。だが、なかなか枠に飛ばずに、決定打を繰り出すことができなかった。結果は、完封負け。あと一歩のところに見えていた「金メダル」は、今回は手にすることが出来なかった。

表彰式では、選手の目からは大粒の涙がこぼれていた。「悔しさ」と、ここまでのぼりつめた「誇り」。その両方が、入り混じった涙だった。

上原大祐(FW)は「やっぱり勝ちたかった。でもアメリカにはちょっと手が届かなかったかなって感じです。キルプレーでの失点ですが、守りはこれからの課題になると思います」と話し、涙をぬぐって前を向いた。

また、永瀬充(GK)は「日本のスレッジホッケーが1994年にはじまって、16年間の集大成の試合だった。ここまで何百人、何千人という人たちが僕らに関わってくれた。ファイナルのメダルを首にかけたのは15人の選手ですけど、日本のホッケーの歴史が獲ったメダルだと僕は思っています」と、力強く語った。

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激闘を終え、互いの健闘を称えあう中北浩仁監督とアメリカのRay MALUTA監督

試合が終わったあと、ドレッシングルームに戻ったチームは、中北浩仁監督に一人ひとりの銀メダルを首にかけたという。中北監督は、「遠藤が“感謝の気持ちをまずスタッフに伝えるためには、一個ずつ(メダルを)かけたい”って言ってくれて。もう、大泣きしました」と感激したようす。最後は、「出場8か国中、日本の平均年齢が一番上(36歳)。日本は早急に若い選手を集めないと。日本でも決勝戦が中継されたので、それを見た人がスレッジホッケーに興味を持ち、スタートしてくれれば」と課題を口にした。

◆決勝戦スコア
日本 0-0-0=0 

アメリカ 1-0-1=2

※アイススレッジホッケーの総括は、後日公開予定です。

(取材・文/荒木美晴、撮影/吉村もと)

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