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100m、幅跳びで日本新記録をマークした中西麻耶/写真:吉村もと
9月22日、大阪市長居陸上競技場にて「2009ジャパンパラリンピック陸上競技大会」が開催された。
長居に集まったのは、日本のトップアスリートたち。彼らが見ているのは“世界”だ。北京パラリンピックから約1年。ロンドンの大舞台に向けて再始動したトップ選手、1週間前に閉幕した東京2009アジアユースパラゲームズで頭角を現した新星らが、全国各地から集まり、自らの記録更新を目指した。
その中でもひときわ観客や報道陣の目をひきつけたのが、100m(記録13.84)と幅跳び(4m71)で日本新記録をマークした中西麻耶(T44)だ。ロンドンでは、100m、200m、幅跳びで前人未到の3冠を目指す。
「まだまだやらなければいけないことがたくさんある」と日本記録を更新しても中西は満足しない。
「来年あたりに世界新。そして、ロンドンパラリンピックでは自分の持つ世界新を更新して金メダルを獲る」
と目線はその先を見据えている。
昨年のジャパラで彗星のごとく現れ、北京パラリンピックの出場権を奪取。北京では日本人女子ブレードランナー初のファイナリストに輝き、200mで4位、100mで6位に入賞する快挙を遂げた。
今年春から単身海外へ渡って、「国籍の違う選手たち」と練習をともにし、心身ともに鍛え上げた。そして7月、「誰もやっていない」3冠を狙うべく、本格的に幅跳びの練習をはじめ、本大会でいとも簡単に日本記録更新をやってのけた。
「今日の日本記録は第一の通過点。日本記録ではなく、世界記録を見ていますから」
彼女の走りと同様に、その言葉は力強かった。
(取材・文:瀬長あすか、写真:吉村もと)