アイススレッジホッケー世界選手権が3月24日、ノルウェー・ハーマルで開催する。今大会の出場国および組み合わせは、2009年の世界選手権の結果が反映されており、日本を含めアメリカ、ノルウェー、カナダなど8カ国が参加する。
大会は、まずA・Bふたつのプールに分かれて予選を実施。各プールの上位2チームが決勝ラウンドに進出できる。今大会の順位は、ソチパラリンピックの出場権獲得がかかる2013年の世界選手権の組み合わせに大きく関わってくるため、各チームともただ勝だけではなく、ライバル国の動向を注視した細かな戦略も必須となってくる。
日本はまずは準決勝進出が第一関門
前回4位の日本代表は、予選でアメリカ(同1位)、チェコ(同5位)、エストニア(Bグループ1位)と同じAプール。25日の初戦でチェコ、26日にエストニア、オフを挟んで27日にアメリカと対戦することが決まっている。パラリンピックチャンピオンのアメリカと当たる前に2連勝して、確実に準決勝進出を決めたいところだ。
日本代表は、銀メダルを獲得したバンクーバーパラリンピックから主力メンバー数人が離脱し、この2年間は選手層の薄さが課題となっている。今年1月の4カ国対抗試合では、国際大会で実に2年ぶりとなる勝利をあげて復活の兆しを見せたかと思えば、格下の韓国に初黒星を喫して最下位に沈むなど、不安定な状態が続いている。
ただ、その後は代表合宿を重ね、復調の兆しを見せている日本。2月からは、バンクーバーパラリンピック以降、氷から離れていたゴールキーパーの永瀬充も復帰している。世界選手権を前にイェービクで直前合宿に臨んだ日本代表は、強豪ノルウェー代表と2度の練習試合を行った。勝利はならなかったものの、攻撃のカギとなるファイーストラインが確実に得点を決めるなど、まずまずの調子をキープしている。
主将の遠藤隆行(DF)は、「強い日本に何が必要か、個人よりチームのことを考えようとみんなに言っている。余裕はないが、合宿最後にようやくまとまったという手ごたえがある。まずはベスト4を目指します」とコメント。また、中北浩仁監督は「合宿ではマンツーマンカバーや視野を広く持つことを意識して練習してきた。チーム全員が同じ方向を向かないとこの大会では勝てないので、危機感を持って臨みたい」と話している。
※MA SPORTSでは、現地より日本戦を中心にレポートします。お楽しみに!
<大会概要>
大会名:2012 IPC Ice Sledge Hockey World Championships
場 所:ノルウェー・ヘードマルク県 ハーマル
日 程:2012年3月24日(土)〜4月1日(日)
出場国:アメリカ、ノルウェー、カナダ、日本、チェコ、イタリア、韓国、エストニアの8カ国
<予選ラウンド>
Aプール:アメリカ、日本、チェコ、エストニア
Bプール:ノルウェー、カナダ、イタリア、韓国
<試合スケジュール>※( )内は日本時間、サマータイムに対応
3月25日(日)
09:00(16:00) アメリカ×エストニア(A)
12:30(19:30) 日本×チェコ(A)
15:45(22:45) ノルウェー×韓国(B)
19:30(02:30) カナダ×イタリア(B)
3月26日(月)
08:00(15:00) 日本×エストニア(A)
11:15(18:15) アメリカ×チェコ(A)
14:30(21:30) カナダ×韓国(B)
18:00(01:00) ノルウェー×イタリア(B)
3月28日(水)
08:00(15:00) チェコ×エストニア(A)
11:15(18:15) アメリカ×日本(A)
14:30(21:30) イタリア×韓国(B)
18:00(01:00) ノルウェー×カナダ(B)
3月29日(木)
08:00(15:00) プレーオフ A3×B4
11:15(18:15) プレーオフ B3×A4
14:30(21:30) セミファイナル A1×B2
18:00(01:00) セミファイナル B1×A2
3月31日(土)
14:30(21:30) 7〜8位順位決定戦
18:00(01:00) 5〜6位順位決定戦
4月1日(日)
12:30(19:30) 3位決定戦
16:00(23:00) 決勝戦