7月4日、5日の二日間にわたり「第3回全日本車椅子ソフトボール選手権大会」が千歳アウトレットモール・レラ(北海道千歳市)駐車場特設会場で行われ、第1回大会から連続出場している東京レジェンド・フェローズが初優勝を成し遂げた。
今年で3回目となる日本選手権大会は、競技の普及と競技人口の増加により、2015年に入ってから結成された宮城ファイティング・スピリッツと横浜グラコスの2チームに加え、大会2連覇中の北海道ノースランド・ウォリアーズ、昨年準優勝の北九州シルバー・ウィングスなど全国から8チームが集結。2面のコートで計13試合、トーナメント方式で熱戦が繰り広げられた。
今大会からクラス分け制度が導入され、女性選手やクァード(頸椎損傷またはそれに準ずる、上肢に障がいがある選手)の参加も多く見られた。
開会式には、2020年オリンピック・パラリンピック東京大会実施本部長を務める、元スピードスケート選手の橋本聖子参議院議員が参列。自ら競技用車椅子に乗り始球式を行うなど北海道の地で発祥した、この競技を視察した。
車椅子ソフトボール競技は、将来のパラリンピック正式競技、2020年東京パラリンピックでのデモンストレーション競技採用を目指す。橋本氏の来場は、日本車椅子ソフトボール協会にとって、大きな希望となった。
北海道ノースランド・ウォリアーズは3連覇ならず
大会初日は1回戦から準決勝まで行われ、1回戦は下馬評通りに北海道ノースランド・ウォリアーズ、東京レジェンド・フェローズ、北九州シルバー・ウィングスが勝ち上がり、4強の残り1枠は初参加の横浜グラコスが勝ち上がった。
続く準決勝では、大会2連覇中の北海道ノースランド・ウォリアーズが北九州シルバー・ウィングスに4-9で敗れ、大会3連覇を逃した。また、東京レジェンド・フェローズは横浜グラコスを10-0で退け決勝に駒を進めた。
大会2日目に行われた3位決定戦では、横浜グラコスが北海道ノースランド・ウォリアーズを11-10で破り、初参加ながら3位入賞の快進撃を見せた。
そして、東京レジェンド・フェローズと北九州シルバーウィングスの顔合わせで行われた決勝戦。堀江航(アイススレッジホッケー世界選手権2015 日本代表)、石井康二(車椅子ソフトボール・2014年日本代表主将)、千脇貢(車椅子バスケットボール・2014年アジアパラ競技大会 日本代表)、篠田匡世(車椅子バスケットボール・埼玉ライオンズ所属)ら人気競技で活躍する、一線級のタレントが揃った東京レジェンド・フェローズが終始圧倒。車いすテニスプレーヤーを中心に戦力を整えた北九州シルバー・ウィングスも必至の攻防を見せたが、力及ばず。出場3回目の東京レジェンド・フェローズが19-4で初優勝を決めた。
▼大会順位は以下の通り
DivisionⅠ
優勝 東京レジェンド・フェローズ
準優勝 北九州シルバー・ウィングス
3位 横浜グラコス
4位 北海道ノースランド・ウォリアーズ
DivisionⅡ (※1回戦敗退4チームでの2部トーナメント)
優勝 北翔Big West
(文・写真提供/日本車椅子ソフトボール協会)