【東京2020】ブラインドサッカー初戦、日本はフランスに4―0で快勝

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オリンピックのサッカー日本代表と同じユニフォームで戦う選手たち=青海アーバンスポーツパーク(撮影/植原義晴)

〈東京パラリンピック〉5人制サッカー(ブラインドサッカー)/混合予選グループA/日本4―0フランス(8月29日、青海アーバンスポーツパーク)

開催国枠で初出場のブラインドサッカー日本代表は、ブラジル、中国、フランスと同じ混合予選グループA。29日、初戦のフランスを攻守ともに圧倒し、4―0の勝利で、パラリンピックデビューを飾った。

黒田智成(都立八王子盲学校)が開始3分にドリブルからの鮮やかな先制ゴールを奪うと、8分にはふたたび黒田がボールを振り抜いて、ゴール左隅にシュート。エース、フレデリック・ビレルを中心に身体が大きくスピードのあるフランスはアグレッシブな動きで対抗するが、終了1分前に川村がゴールを決めて、前半だけで3点ものリードで折り返す。

後半、さらに激しさを増したフランスのプレーにも日本は冷静に対処し、後半7分には川村がP Kを決めて、4点目を獲得。ヨーロッパ選手権で準優勝、パラリンピックロンドン大会では銀メダルを獲得したフランスは、1度も日本のゴールを揺らすことなく試合を終えた。

試合前は緊張していたが、ピッチ上の動きは練習どおり

高田敏志監督の「立ち上がり2〜3分の選手の動きがよかったので、勝てる可能性が高いと感じた」との言葉どおり、危なげない戦いを見せた日本。健常者でゴールから選手に指示を出すゴールキーパー・佐藤大介は、「中に入れさせない良い守備で、今日の選手たちは頼もしく見えた」と語った。

この初戦で、17歳の園部優月(筑波大学附属視覚特別支援学校)も含め、すべてのメンバーをこの試合に起用。キャプテンの川村は「全員がピッチに立って練習どおりのパフォーマンスが発揮できた」とチームとしての成長を喜んだ。

日本代表は、世界ランキング1位のブラジルと30日に対戦する。

(取材・文/山本千尋、撮影/植原義晴)