NEWS, 東京2020パラリンピック, 陸上 — 2021/8/28 土曜日 at 4:12:46

【東京2020】400mで佐藤友祈が悲願の金メダル! 上与那原寛和は銅メダルを獲得

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佐藤友祈と上与那原寛和、日本の2人が表彰台に=オリンピックスタジアム(撮影/植原義晴)

〈東京パラリンピック〉陸上/男子400m T52他(8月27日、オリンピックスタジアム)

陸上男子400m T52決勝で、同種目の世界記録保持者・佐藤友祈(モリサワ)がパラリンピック記録を更新する55秒39で金メダル、上与那原寛和(SMBC日興証券)が59秒95で銅メダルを獲得した。

「100点満点」のスタートを切った佐藤は、最後の直線を過ぎてからレイモンド・マーティン(アメリカ)をとらえ、ゴール直前までもつれる展開となったが、自分を信じて走り抜けた。

5年前、リオ大会でレイモンド・マーティン(アメリカ)に敗れ、金メダルを手にすることができなかった佐藤は「東京で借りを返す」と心に誓い、自分を磨き続けた。今年退路を断ってプロアスリートになったこと、そして世界記録という新たな目標を設定し、400mと1500mで更新したこと。原動力となったのは、ライバル、マーティンの存在だった。

長年のライバル・マーティンに競り勝ち、ガッツポーズを見せる佐藤友祈

今回、世界記録の更新はならなかったが、悲願のパラリンピックで金メダルを獲得したことに満足している。『終わってから(マーティンと)ゆっくり話したい」そう語る佐藤は、29日に今度は1500mでマーティンと世界の頂点をかけて戦う。

銅メダリストとなった上与那原は、ともに出場する予定だった伊藤智也(バイエル薬品)が、大会直前に行われたクラス分けで障害の軽いクラスになったことを本人から聞いてショックで泣いたという。今朝、伊藤から「必ず3着に入ってこい」と背中を押された上与那原は、約束を果たせた喜びを噛み締めた。

また同日、男子100m T47決勝に、T 46の石田駆(愛知学院大学)が出場し、このレースとしては5位ながら、11秒05でT 46の日本記録を更新。予選から決勝まで6時間しか空いていないなか、走るたびに自己ベストと日本記録を更新するという快挙を達成した。

(取材・文/山本千尋、撮影/植原義晴)