パラテコンドー — 2019/2/16 土曜日 at 23:55:45

【全日本】華麗な足技で魅せた! 伊藤、工藤、太田が優勝

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直前の世界選手権で銅メダルを獲得し、今大会も存在感を見せた工藤俊介(右)=千葉ポートアリーナ(撮影/小川和行)

東京2020パラリンピックの新競技であるパラテコンドーの全日本選手権が16日、千葉市のポートアリーナで行われた。実施種目は、男女キョルギ(組手)。パラテコンドーは上肢に障がいがある選手によるテコンドーで、頭部への攻撃が禁止されている。突きはポイントにならず、有効ポイントは蹴りによる胴への打撃のみとなるため、多彩な足技の応酬が見どころだ。

5名がエントリーした男子61㎏以下級は、第一人者の伊藤力(セールスフォースドットコム)が2回戦で田中俊佑(憲守会)を20-2で、決勝で柔術家でもある重水浩次(クマモトテコンドーアカデミー)を30-11で下し、優勝した。

3名がエントリーした男子61㎏超級では、直前の世界選手権(トルコ)75㎏級で銅メダルを獲得した工藤俊介(ダイテックス)が圧巻のパフォーマンスで優勝。決勝では石原和樹(洪人館)と対戦し、第1ラウンドで18-0となったところで相手セコンドからタオルが投入され、試合を決めた。

「自分が強くなって、もっとパラテコンドーを知ってもらいたい」と太田は語る

女子は男子と比べてまだ競技人口が少なく、今大会は3名がエントリーして無差別級で行われた。決勝は、3大会連続冬季パラリンピックに出場した元障害者スキー選手で、引退後に競技転向した太田渉子(ソフトバンク)が杉本江美(リンクステコンドーアカデミー)に58-14で勝利した。太田は世界選手権58㎏超級で銅メダルを獲得するなど上り調子。3月はアメリカでの国際大会に出場予定で、「研究されてやりづらくなると思うけれど、世界選手権の経験を活かして臨みたい」と話した。

なお、伊藤、工藤と同じく平成30年度下期パラテコンドー強化指定選手の阿渡健太(日揮)、田中光哉(ブリストル・マイヤーズスクイブ)、星野佑介(炫武館)は海外遠征中のため、出場していない。

※後日、関連記事を公開予定です!

(取材・文/荒木美晴、撮影/小川和行)