東京2025デフリンピック — 2025/11/23 日曜日 at 21:45:59

【デフリンピック】バレーボール女子代表が難敵・ウクライナとの激闘制して決勝進出!

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宿敵のウクライナをフルセットで下し、喜ぶ女子日本代表=駒沢オリンピック公園総合運動場体育館

聞こえない・聞こえにくいアスリートによる国際総合スポーツ大会「東京2025デフリンピック」が23日、大会9日目を迎えた。バレーボールは準決勝が行われ、女子日本代表はウクライナを25-20、25-18、16-25、19-25、15-11のフルセットで下し、決勝進出を果たした。

予選リーグを首位で通過し、準々決勝ではカナダに快勝した日本。準決勝の相手はウクライナで、日本が優勝した昨年6月の世界選手権で唯一黒星を喫した強豪だ。第1、2セットは日本が連取したが、第3セットに入ると相手が高さを活かしたブロックなどで対応。動きが硬くなったところを狙ってボールを落とされるシーンも増え、ファイナルセットに持ち込まれてしまう。

ここで、「顔や目を合わせるなど、チームの雰囲気を上げていこうという指示をした」という川上美雪監督。ファイナルセットは代表歴10年のベテランでレシーブに定評のある尾塚愛実を投入し、強化してきたディフェンスから試合を構築して得点を重ね、立て直した。

主軸のひとり、梅本沙也華は試合を振り返り、「後半はマークされて決定率が低くなり、自分もビビってしまった。でも、周りの選手が点を取ってくれたので、楽にプレーできた」と振り返り、「世界選手権で負けたウクライナに今日勝てて、とても嬉しい」と笑顔を見せた。

前回2022年のブラジルデフリンピックでは、新型コロナウイルスの影響で日本は準決勝以降の試合を棄権しているだけに、今大会にかける想いはひとしおだ。26日の決勝では、チーム一丸で頂点を取りに行く。

空手の男子個人形で森が金メダル獲得! 女子団体の形も日本が制す

空手の男子個人の形で20歳の大学生・森健司が金メダルに輝いた。森は前回大会で銅メダルを獲得しており、2大会連続メダル獲得と存在感を見せた。女子個人の形では、前回大会覇者の小倉涼が銅メダルを獲得。女子団体の形でも日本が頂点に立った。

水泳の男子400m個人メドレーでは、決勝で茨隆太郎が4分30秒20でレースを制した。茨は400m自由形の銀メダル、200m自由形の金メダル、200m個人メドレーの金メダルに続き、今大会4個目のメダル獲得となる。金持義和は男子50m背泳ぎで3着でゴールし、4大会連続のメダル獲得を成し遂げた。

陸上では、男子200mで山田真樹が登場。ライバルたちに先行を許すなか、最後の直線のゴール手前で加速して逆転し、21秒61をマーク。2位に入った。日本選手団金メダル第1号となった男子400mに続く2個目のメダルを手にした。男子800mは中距離界のエース・樋口光盛も1分53秒22で銀メダルを獲得。樋口は21日の男子1500mで5位入賞しており、初のメダル獲得に笑顔を見せていた。男子棒高跳は、北谷宏人が4m10に成功し3位に入り、フィールド種目で初のメダル獲得となった。

(取材・文・写真/荒木美晴)