リオパラリンピック第3日目となる10日(現地時間)、日本はこの日までに銀メダル1個、銅メダル4個の計5日のメダルを獲得した。
柔道・男子100kg超級では、ロンドン大会で金メダルを獲得し、2連覇の期待がかかる正木健人(エイベックス・グループ・ホールディングス)が登場。初戦を払い腰で一本勝ちをおさめると、続く1回戦でも一本勝ち。準決勝ではAdiljan Tuledibaev(ウズベキスタン)に一本負けを喫したが、銅メダルをかけた3位決定戦ではHamzeh Nadri(イラン)に一本勝ちし、銅メダルに輝いた。
前日に銅メダルに輝いた女子57kg級の妻・廣瀬順子(伊藤忠丸紅鉄鋼)に続き、メダル獲得を目指す男子90kg級(視覚障害)廣瀬悠(伊藤忠丸紅鉄鋼)は初戦黒星。敗者復活戦1回戦に臨んだがSamuel Ingram(イギリス)に一本負けし、夫婦そろってのメダル獲得とはならなかった。
トライアスロン男子(運動機能障害PT4)の佐藤圭一(エイベックス・グループ・ホールディングス)は、冬季のバンクーバー大会、ソチ大会にクロスカントリースキーとバイアスロンの選手としても出場。今回が夏季大会は初出場となる。結果は1時間09分13秒で11位。アテネ大会からロンドン大会まで水泳で3大会連続出場している木村潤平(東日本電信電話)は男子(車いすPT1)での出場となり、1時間13分42秒で10位となった。
チーム戦でメダルを目指しているボッチャでは、初戦となる混合団体(BC1-2)予選リーグでオランダに6―3で勝利。続く第3試合イギリス戦でも好調を維持し、10―4で快勝した。
水泳では、男子100m平泳ぎ(運動機能障害SB7)に4大会連続出場でアテネ大会、ロンドン大会でメダルを獲得している中村智太郎(日阪製作所)が出場。予選を1分21秒97のタイムで5位通過。決勝では1分23秒46で7位だった。
水泳のその他の種目は、男子50m自由形(運動機能障害S6)予選で小山恭輔(日鉄住金P&E)が33秒99で17位、女子200m個人メドレー(視覚障害SM13)予選で笠本明里(大塚商会)が2分56秒20で17位、女子100m背泳ぎ(運動機能障害S10)予選で池愛里(東京成徳大高)が1分15秒33で12位、女子400m自由形(視覚障害S11)予選で小野智華子(あいおいニッセイ同和損害保険)が5分57秒78で12位となり、それぞれ予選敗退となった。
車いすテニスでは、女子シングルス1回戦に、日本代表選手団の開会式の旗手で、近年国際大会での活躍が著しい上地結衣(エイベックス・グループ・ホールディングス)が登場。世界ランキング2位として挑む今大会初戦は、地元ブラジル選手と対戦。相手に得点を許さず、2―0でストレート勝ちした。同じく女子シングルス1回戦に臨んだ二條実穂(シグマクシス)と堂森佳南子(ケイアイスター不動産)は0―2でそれぞれ敗れた。
車いすテニスクァード準々決勝では、諸石光照(フリー)はDavid Wagner(アメリカ)に0―2に敗れ、川野将太(麻生セメント)・諸石光照ペアのクァードのダブルス準々決勝でもオーストラリアに0―2で敗れた。
卓球女子シングルス(車いす5)で準決勝に進んだ日本代表選手団最年長68歳の別所キミヱ(兵庫県立障害者スポーツ交流館)はYoung-A Jung(韓国)と対戦。粘り強さを見せたが結果は0―3と敗れ初のメダル獲得とはならなかった。その他の種目では、男子シングルス(立位クラス9)で岩渕幸洋(早稲田大)がストレート負け、男子シングルス(知的障害クラス)では竹守彪(ヤオコー)は第2ゲームをとったが、1―3で敗れた。
車椅子バスケットボール男子の予選1次リーグ第3戦で、日本はオランダと対戦、一時1点差まで詰め寄ったが最終的に59対67で敗れ3連敗となった。
自転車・トラックでは、男子個人追い抜き(運動機能障害C4)で石井雅史(藤沢市みらい創造財団が4分59秒224で8位、男子1000mタイムトライアル(運動機能障害C1〜3)では、藤田征樹(日立建機)が1分13秒180で11位、川本翔大(大和産業)が1分13秒802で13位となった。
陸上では、女子400m(車いすT52)決勝で木山由加(エイベックス・グループ・ホールディングス)が1分21秒87のタイムで4位、同じくT53(車いす)では中山和美(アクセンチュア)が59秒45で9位となった。女子100m(脳性まひT34)決勝では北浦春香(アシックス)20秒23で7位、同じくT47(上肢切断など)では辻沙絵(日本体育大)が13秒10で予選を8位で通過し決勝に進んだ。
男子100m(上肢切断などT47)では多川知希(東京電力ホールディングス)が11秒30の日本新記録で9位、男子400m(車いすT53)では松永仁志(グロップサンセリテ)が52秒71で決勝進出にはならなかった。女子走り幅跳び(切断などT42)では2人の選手が出場し、前川楓(愛知医療学院短期大)は3m68で4位、大西瞳(目黒区役所)は3m58で6位となった。
ボートの混合ダブルスカル(運動機能障害)では、駒崎茂(総和中央病院)・有吉利枝(チームアリヨシ)ペアが敗者復活戦を戦い、4分52秒37で決勝Bに進んだ。
アーチェリーでは、対戦相手を決めるランキングラウンドが行われ、男子リカーブ個人(車いす、立位など)ランキングラウンドで上山友裕(三菱電機)が628点で4位、小野寺公正(倉元製作所)が591点で18位となり、1回戦で上山はGerman Gomez Perdomo(コロンビア)と、小野寺はAlessandro Erario(イタリア)とのの対戦がそれぞれ決まった。また、女子コンパウンド個人(車いす、立位など)ランキングラウンドでは、平澤奈古(アクト・テクニカルサポート)が624点で14位となって次戦は2回戦となり、3位のJane Karla Gogel(ブラジル)と対戦する。
(構成/TEAM A、撮影/吉村もと)