ロンドン郊外のオールイングランド・クラブで行われている、テニスのウィンブルドン選手権は現地時間の5日、最終日を迎え、車いすテニスの男女ダブルス決勝戦が行われた。国枝慎吾・Robin Ammerlaan(オランダ)組は、第1シードのStephane Houdet、Michael Jeremiasz(フランス)組と対戦し、6-1、4-6、6-7で敗れた。
第1セットは、完全に国枝ペアがゲームをコントロール。前日の試合では発揮できなかったコンビネーションプレーが機能し、スライスボールやロブなど多彩な攻撃で6-1と相手を圧倒した。
しかし、第2セットに入り、国枝が「自分が勝ちを意識してしまった」と言う中盤以降、短調な攻めになったところを相手ペアに突かれはじめ、次第にペースを乱し、このセットを落とした。
最終セットは、落ち着きを取り戻した国枝ペア。ショットに冴えが戻り、タイブレークまで持ち込んだが、コースを突く相手ペアの巧みなゲームメークに押され、勝利を手にすることができなかった。
試合終了後、天を仰ぎ、悔しさに顔を歪めていた国枝。「今日はロビンがすごくいいプレーをしていたのに、僕が硬くなって彼に頼らざるを得なかった。相手も2セット目からギアを上げてきたけど、それに僕が対応できなかったし、ロビンや彼らのレベルまで自分をもう一段階上げていかないと。自分のダブルス力の無さがすごく出てしまった大会だった」と反省を口にした。
また女子ダブルスの決勝は、第1シードのKorie Homan、Esther Vergeer(オランダ)組が、Daniela Di Toro(オーストラリア)、Lucy Shuker(イギリス)組を序盤から圧倒。6-1、6-3のストレートで下し、優勝した。
(原稿/荒木美晴 撮影/吉村もと)