ボッチャ — 2023/8/19 土曜日 at 22:37:27

ジャパンパラ開幕、世界王者・内田、杉村、廣瀬らが勝利

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20日に21歳の誕生日を迎える内田。初戦は宮原との同級生対決を制した=駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場

「2023ジャパンパラボッチャ競技大会」が19日、駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場で開幕した。今回は韓国チームを招き、BC1男女混合個人戦、BC2およびBC3男女別個人戦、BC4男子個人戦を実施。それぞれのクラスで総当たり戦を行い、頂点を争う。

昨年12月にブラジルで開催された世界選手権の個人BC4男子を制した20歳の内田峻介(大阪体育大)は、初戦で同い年の宮原陸人(あいおいニッセイ同和損害保険)と対戦。3点リードで迎えた第3エンドは、前半と比べてアプローチの精度が落ちてしまい、一球を残して相手ボールがNO.1と追い込まれるが、最後の6投目をジャックボールにピンポイントで当てて後ろに動かし、2点を奪取。第4エンドで1点を献上するが、6-2で勝利した。内田は「第3エンドでボールを寄せられずに苦しいときに、最後にロビングボールを決められたのが大きい。最終日も笑顔で終われるように、すべてを出し切るプレーをしたい」と語った。

また、世界各国から100人以上の選手が集結した4月の「モントリオール2023ワールドボッチャカップ」の個人戦BC2男子で準優勝した廣瀬隆喜(西尾レントオール)は、吉見成生(同)と対戦。廣瀬の1点リードで迎えた最終の第4エンドは、互いにジャックボールに寄せてNO.1ボールを取り合う展開に。緊張感が高まるなか、吉見は6投目でボールの上に乗せるライジングを決めると、廣瀬も最後の一投を押し込み、NO.1を奪い返して1点を奪い、4-2で廣瀬が勝利した。

接戦を勝ち切った廣瀬は、「自分はパワー系だけど、この試合は細かく攻めていった。失点もあったなかで、守ることができた」と振り返った。最終日は前述のワールドボッチャカップで決勝を戦った杉村英孝(伊豆介護センター)との対戦を控えており、「(杉村選手は)すごくうまい選手。ベストを尽くしたい」と言葉に力を込めた。

BC1男女混合は、長谷川岳(ウルトラボッチャマンズ)が2勝、BC2女子は16歳の北野奏羽(大阪府立金剛高)が井上満里奈(埼玉ボッチャクラブ)に勝利。BC3女子は東京2020パラリンピック銀メダリストの田中恵子(ゴーゴーカレーグループ)がビェン・ジャヨン(韓国)を破ったが、男子の江川拓馬(テスホールディングス)はリー・ハクス(韓国)に敗れた。

(取材・文/荒木美晴)