2020東京パラリンピック, NEWS, 馬術 — 2021/8/27 金曜日 at 0:52:14

【東京2020】宮路満英が7位入賞、「個人フリースタイル」出場資格を獲得

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コマンダーを務める妻・裕美子さんに導かれ、人馬一体の演技を行う宮路満英=馬事公苑(撮影/佐山篤)

〈東京パラリンピック〉馬術/個人グレードⅡ・Ⅳ/(8月26日、馬事公苑)

演技の美しさと技の正確さを競い、男女混合で行われるパラ馬術。この競技の個人戦、グレードⅡに出場した宮路満英(セールスフォース・ドットコム)は7位入賞、吉越奏詞(日本体育大学)は10位。元JRA騎手の経歴をもつ高嶋活士(コカ・コーラ ボトラーズジャパンベネフィット)はグレードⅣに出場し、14位だった。

グレードⅡの宮路は63歳で迎える本大会で、メダル獲得と得点率70%以上を目指していたが、右手がブラブラしないよう押さえていたゴムが、演技途中で外れてしまうというアクシデントに見舞われた。その影響でバランスに苦しむが、落ち着いて規定どおり演技を終了。目標には届かなかったものの、リオ大会で11位だった成績を7位に上げたことで、8位以内の選手が参加できる30日の「個人フリースタイル」出場資格を手に入れた。

「夫婦で出られてよかったな」「うん」――コマンダーを務める妻の裕美子さんへの感謝の言葉は、フリースタイルが終わるまでとっておくという。

同グレードに吉越もメダルを目指して挑んだが、思うような結果を得られず気落ちした様子。だが、21歳でこの大舞台を経験したことは、これからの競技人生にきっと大きな意味をもたらしてくれるだろう。

競馬からパラ馬術へ。初出場を果たした高嶋活士

今回出場する4人のうち、パラリンピックを経験していたのは宮路だけで、3人が初出場。グレードⅣに出場した高嶋は初めてのパラリンピックを「こんなに整った舞台で演技できることはなかなかない」と、貴重な経験ができたことを喜んでいた。

4人目の日本代表、稲葉将(静岡乗馬クラブ/シンプレクス)が出場するグレードⅢは、27日に行われる。

(取材・文/山本千尋、撮影/佐山篤)