2020東京パラリンピック, NEWS, ブラインドサッカー — 2021/8/31 火曜日 at 18:04:41

【東京2020】立ちはだかった“アジアの壁”中国。日本は準決勝進出ならず

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〈東京パラリンピック〉5人制サッカー(ブラインドサッカー)/混合予選グループA/日本0―2中国(8月31日、青海アーバンスポーツパーク)

1勝1敗で迎えた予選リーグの最終戦。メダル獲得を目標に掲げた日本は、準決勝進出をかけたアジアのトップ・中国との戦いに0―2で敗れ、決勝トーナメント進出を逃した。

引き分け以上で準決勝進出が決まる試合に、日本はチーム全員が「勝ち」にこだわって臨んでいた。当初から“アジアの壁”である中国が準決勝進出の鍵となる試合と位置づけて、中国に勝たない限りメダルには届かないと考えてきたからだ。

中国はキャプテン・張家彬、エースの朱瑞銘を中心に、序盤から日本に高いプレッシャーをかけ、日本はパスが通らず苦しい展開に。多くの時間、自陣でのプレーを強いられて、前半12分、朱瑞銘にゴール右下にシュートを決められてしまう。日本は守備の立て直しを図るが、18分にもゴール左上段に突き刺さるシュートを朱に見舞われ、前半で2点ビハインド。

後半、日本は守備を前に上げ、キャプテン・川村怜(アクサ生命保険)からの浮かすボールなどで攻めあげるが、中国の対応は素早く、攻撃の芽をことごとくつぶれされしまう。それでも少ないチャンスを活かし、後半13分にエース・黒田智成(都立八王子盲学校)が力強いシュートを放つが、惜しくも枠から外れてしまい、反撃できないままに終わった。

予選敗退となった初めてのパラリンピック。黒田は実力が出せなかったとしながらも、「最後まであきらめず、食らいついていくことはできた」と評価。川村は悔しさをにじませながら、「(チームは)日々成長が感じられて、素晴らしい景色を見させてもらった」とこれまでの3戦を振り返った。

ブラインドサッカー日本代表は有終の美を飾るべく、2日の順位決定戦に臨む。

(取材・文/山本千尋)