〈東京パラリンピック〉陸上/男子走幅跳T63決勝他(8月28日、オリンピックスタジアム)
陸上の男子走幅跳T63決勝で、山本篤(新日本住設)は1本目に6m70、小須田潤太(オープンハウス)は4本目で5m88をマークして、山本は4位、初出場の小須田は6位。ともにメダルは逃したが、自己ベストを上回る跳躍を見せた。
山本は「メダルが見えたなかで逆転されて悔しさはあるが、自己ベストを更新できたことはよかった」と振り返り、義足を新しくして、助走のスピードと飛び出し角度が変わったことを自己ベストを更新した理由のひとつに挙げた。「自己ベストが出たということは、まだ伸びるということ」。39歳の今もなお、この競技への意欲は増すばかりだ。
試合前、山本から走り方や助走の距離についてアドバイスを受けたという小須田。初出場のパラリンピックは「世界のトップ選手の跳躍を生で観られてワクワクした」と、この大舞台にも萎縮せず、楽しむ度胸が備わっているようだ。
また、中西麻耶(阪急交通社)と高桑早生(NTT東日本)が出場した女子の走幅跳T64決勝では、フルール・ヨング(オランダ)が1本目の跳躍で世界記録を更新する6m16を叩き出し、金メダルを獲得。前世界記録保持者のマリ-アメリ・ルフュル(フランス)は、自己ベストには届かず、6m11を飛んで銀メダル。ハイレベルな決勝に挑んだ中西は5m27で6位、高桑は4m88で8位となった。
(取材・文/山本千尋、撮影/佐山篤)