2020東京パラリンピック, NEWS, ゴールボール — 2021/9/3 金曜日 at 1:40:59

【東京2020】ゴールボール女子準決勝、トルコに敗れ決勝進出ならず

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静かなグラウンダーが持ち味で、5点を決めたエース・萩原紀佳=幕張メッセ Cホール(撮影/佐山篤)

〈東京パラリンピック〉ゴールボール/女子準決勝/日本5ー8トルコ(9月2日、幕張メッセ Cホール)

ゴールボール女子は準決勝で、初戦黒星を喫した因縁のトルコと対戦。後半途中まで善戦したが、終盤引き離されて日本は5―8で敗北し、決勝進出を逃した。

試合前の円陣で、「これまでやってきたことを出そう」と気合いを入れて挑んだ一戦。エース、萩原紀佳(国立障害者リハビリテーションセンター)のペナルティスローで先制した日本は、続けて得点するが、直後にトルコのエース、セブダ・アルトゥノルクに連続2失点。日本はタイムアウト後に萩原が得点するも、すぐさまトルコベンチもタイムアウトを取り、その後またしてもセブダが得点、続いて逆転されてしまう。

前半を3―4で折り返し、後半の入りは両チーム堅い守備で得点は変わらず、その空気を打ち破ったかに思えた萩原の得点後、セブダに連続得点を許してしまう。残り5分、ペナルティスローは着実に取って1点差とするも、そこから2失点して5―8で試合終了。初戦のリベンジはならなかった。

ベテランの浦田理恵は先発出場し、チームを鼓舞し続けた

試合後、市川喬一日本代表監督監督は「もともとレフト2人の失点が課題で、そこを狙われた」、キャプテン・天摩由貴(マイテック)も「勝負を分けたのはディフェンス」と守備の弱点をトルコに突かれたのが敗因だと語った。

この試合、日本の5点は萩原、トルコの8点はセブダという両エースが獲得した。苦しめられたセブダのボールについて、浦田理恵(総合メディカル)は「パワーがあり、前に伸びてくるような回転がついていた」と独特の軌道を描くボールであったことに言及した。

残念ながら金メダルの夢は消えたが、まだメダルのチャンスは残っている。ゴールボール女子日本代表は、3日、銅メダルをかけて、ブラジルと対戦する。

(取材・文/山本千尋、撮影/佐山篤)