アルペンスキー — 2022/2/1 火曜日 at 19:47:48

ジャパンパラが開幕! 北京パラ前の最後の公式戦

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スーパー大回転の1戦目を制した狩野の滑り=菅平高原パインビークスキー場(撮影/植原義晴)

「World Para Alpine Skiing公認2022ジャパンパラアルペンスキー競技大会」が1日、長野県上田市の菅平高原パインビークスキー場で開幕した。成績上位者には北京パラリンピックに参加するためのポイント獲得ができる大会。一部選手は海外遠征後の隔離期間のためエントリーしていないが、バンクーバーとソチパラリンピックで金メダルを獲得している狩野亮(マルハン)ら、北京大会の内定選手も出場した。

初日はスーパー大回転が行われ、男子座位の1戦目は狩野が、2戦目は鈴木猛史(KYB)が制した。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、1月の世界選手権出場を見送り、国内で調整を続けてきた両選手。狩野は「久々のレース。2戦目は中盤でミスがあったが、収穫あるレースになった」と話した。北京大会に向けては、「初めてのコースで、一発で結果を出さなければいけない。コツコツ練習を重ね、レース感を取り戻していきたい」と言葉に力を込めた。

2大会ぶりのパラリンピックに挑む東海。スーパー大回転は2戦とも安定した滑りを見せた

男子立位は北京パラリンピック代表に内定している東海将彦(トレンドマイクロ)が1戦目、2戦目とも安定した滑りで優勝。昨年秋からアメリカで練習を重ね、年明けに帰国したあと2週間の隔離を経て合宿に合流、今大会に臨んだ。

東海はトリノパラリンピックの大回転の銀メダリスト。さらなる飛躍が期待されたバンクーバー大会はケガにより選手選考レースを離脱。ソチ大会は足首の痛みもあり、満足いく結果が残せなかった。そして、平昌大会は出場を逃し、競技継続の葛藤やモチベーションの維持の難しさを経験。それでもパラリンピック復帰を目指し、高みに挑んできた。

北京大会に向けて「8年間の想いがある」と語った東海。ベテランらしい滑りで復活のレースを見せるつもりだ。

(取材・文/荒木美晴、撮影/植原義晴)