アルペンスキー — 2023/2/21 火曜日 at 22:50:57

【ジャパンパラ】男子座位は今季好調の森井が制す!

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男子座位を制した森井の滑り=菅平高原パインビークスキー場(撮影/植原義晴)

「FIS Para Alpine Skiing公認 2023ジャパンパラアルペンスキー競技大会」が21日、信州菅平高原パインビークスキー場で開幕し、男女の回転が行われた。

男子座位は、1月の世界選手権の回転で銅メダルを獲得している森井大輝(トヨタ自動車)が、1本目と2本目ともにトップのタイムで滑り、鈴木猛史(カヤバ)、狩野亮(マルハン)を抑えて制した。森井は、北京パラリンピック以降もモチベーションを維持して競技に取り組めているといい、「新しいトレーニングに取り組んだり、チャレンジし続けている。シーズンを通してコンディションを安定させて戦えている。明日も自分の滑りをしたい」と話した。また、16歳の塚原心太郎(日本航空高校)は1本目で積極的な滑りを披露。2本目でコースを外れてしまったが、2日目のレースに期待がかかる。

4人が出場した男子立位は、高橋幸平(日体大)が2本とも快走を見せて優勝を果たした。

難病を抱えながらレース復帰を決意したという佐々木

女子立位は、佐々木如美(大舘スキークラブ)のみエントリーし、2本を滑り切った。佐々木はもともと左手に障害があり、ソルトレークパラリンピックの大回転で4位に入賞。トリノ大会にも日本代表として出場し、その後引退した。10年ほど前に多発性硬化症を患い、手足の麻痺のため歩行が困難になり普段は車いすを利用している。難病と向き合い、「自分の人生、後悔はしたくない」と再びスキーに取り組むことにしたといい、スキーブーツによって姿勢の維持が可能なため今回は立位クラスで出場した。「選手として出場するのは、トリノ以来」と佐々木。2本目のゴール後は、息を切らせながら「めっちゃ気持ちいい!」と笑顔を見せていた。

女子座位は、原田紀香(セールスフォース・ジャパン)が制した。岸本愛加(ベリサーブ)は2位だった。

(取材・文/荒木美晴、撮影/植原義晴)