クロスカントリー — 2024/2/26 月曜日 at 12:17:20

昨季W杯総合優勝の川除が2種目制す!

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スプリントクラシカル1.25㎞で力走する川除=白馬クロスカントリー競技場(スノーハープ)(撮影/植原義晴)

国内のトップ選手が集結する「CO・OP 2024 FISパラ・ノルディックスキージャパンカップ白馬大会」が24日から2日間にわたり、白馬クロスカントリー競技場(スノーハープ)で行われた。

初日のスプリントクラシカル1.25㎞は、男子・女子、すべてのカテゴリー(身体、視覚、聴覚、ID)を統合したオールコンバインドで実施された。予選で上位12人が準決勝に進出し、決勝は上位6人で争う形式。その決勝は、2番手でスタートした、昨年ワールドカップ総合チャンピオンの川除大輝(日立ソリューションズ)が終盤に先頭に立ち、そのままトップでゴールした。4番手でスタートした新田佳浩(同)はバックストレートで怒涛のラストスパートを見せ、2位に入った。昨年4月に第一子となる女児を出産した阿部友里香(同)は、復帰2戦目ながらブランクを感じさせない滑走で堂々の3位に入った。

2日目のフリー5㎞は、立位、座位、男女別にレースを実施。男子立位は、上り坂でも圧倒的な走力を見せた川除が制し、2冠を達成した。4人がエントリーした女子立位は、阿部が優勝。1周1.25kmのコースを4周して争った男子座位は、森宏明(朝日新聞社)がレース終盤までスピードを落とさず駆け抜け、強さを発揮した。

川除は「上りはスケーティングが課題だと感じていたので、足をちゃんと引き付けることを意識した。効率の良い疲れない登り方を練習してきて徐々に結果にもつながってきているので、そこは成果かなと思う」と、笑顔を見せた。

夏・冬二刀流の佐藤「いい形でトライアスロンにつなげたい」

雪が舞うなか行われたフリー5㎞の男子立位で2位に入った佐藤

北京2022パラリンピック日本代表の佐藤圭一(セールスフォース・ジャパン)はバイアスロンを主戦場としており、クロスカントリースキーのスプリント種目に出場する機会は多くはないが、今大会はスプリントクラシカル1.25㎞で予選と準決勝を勝ち上がり、ファイナルでは4位に入る活躍を見せた。また、「前日のレースの疲労で身体が重かった」としながらも、フリー5㎞の男子立位では準優勝と存在感を見せ、「起伏のあるコースレイアウトが3月にカナダで開催されるバイアスロン世界選手権と似ていた。良い調整ができた」と振り返った。

夏はトライアスロン選手として活動する「夏・冬二刀流」の佐藤。バイアスロン世界選手権後はオーストラリアに渡り、今年初戦となるトライアスロンレースに出場予定だといい、「バイアスロン世界選手権で結果を出して、いい形でトライアスロンにスイッチしたい」と力強く語った。

(取材・文/荒木美晴、撮影/植原義晴)