クロスカントリー, バイアスロン — 2019/3/16 土曜日 at 22:26:00

【パラノルディックW杯】18歳・川除が今季2勝目!

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両腕障害でストックを持たないLW5/7クラスの川除大輝が男子立位で優勝! =西岡バイアスロン競技場(撮影/植原義晴)

3月12日に開幕した「CO・OP共済2019ワールドパラノルディックスキーワールドカップ(W杯)札幌大会」は16日、クロスカントリースキー・ミドル(フリー)が行われた。

表彰式で2位のウィトールド(左)と3位のベンジャミンに担がれる川除

男子立位は、高校3年生の18歳・川除大輝(日立ソリューションズJrスキークラブ/富山県雄山高)が優勝。ライバルのウィトールド・スクピエン(ポーランド)に13秒差をつけての勝利に会場が沸いた。川除は2月の世界選手権クロスカントリー・ロング(クラシカル)に続き、今季2勝目。

「昨シーズンは海外の選手と比べて効率の悪い走り方をしていた。フォームを改善し、大会前の合宿でしっかり練習を積めたことが良かったと思う」とレースを振り返った川除。

大会最終日には得意のクラシカルに出場する。平昌パラリンピック金メダリストの新田佳浩(日立ソリューションズ)との一騎打ちに期待がかかるが、「世界選手権に続いて金を獲りたい。新田選手も調子を上げているので、負けないように頑張りたい」と話し、活躍を誓っていた。

佐藤圭一(エイベックス)は8位、岩本啓吾(東京美装興業)は13位、星澤克(北海道大)は15位。視覚障害の高村和人(岩手県立盛岡視覚支援学校教諭)とガイドの藤田佑平(早稲田大大学院スポーツ科学研究科)は8位、座位の森宏明(明治大)は9位だった。

女子立位は、中学3年の岩本美歌(富山市立大沢野中)が昨年12月のW杯フィンランド大会に続いて出場。結果は最下位の12位だったが、「去年より、ちゃんと腕を大きく使い、いい走りができた。たくさんの方の応援が励みになった」と充足感をにじませた。海外の選手と競い合い、「コース取りなど場所に応じた滑りが上手で学ぶことが多い」と岩本。17日のクラシカルでも、再び満足いく滑りを目指していく。

中学3年の岩本も応援を励みに力走を見せた

出来島桃子(新発田市役所)は10位、阿部友里香(日立ソリューションズ)は11位だった。

W杯はパラリンピック、世界選手権に次ぐ国際大会。札幌では2回目の開催で、今季W杯の最終戦。バイアスロンとクロスカントリースキーが行われ、世界15カ国から140名の選手・スタッフが参加している。

初日のバイアスロン・ミドルはレース途中から悪天候に。選手には雪面の状態や射撃の視野の変化への対応が求められるなか、佐藤が5位入賞、出来島が7位に入った。2日目のバイアスロン・スプリントでは佐藤が初日に続き5位入賞、出来島は8位、阿部は9位だった。

(取材・文/荒木美晴、撮影/植原義晴)