パラアイスホッケー — 2021/11/14 日曜日 at 0:25:20

北京へのラストチャンス、残り「2枠」をかけ最終予選へ

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最終予選に向け、キャプテンの児玉を中心にプレーの精度と集中力を高める日本代表=やまびこスケートの森アイスアリーナ

パラアイスホッケー日本代表が、12日から長野県岡谷市のやまびこスケートの森アイスアリーナで強化合宿を行っている。26日にドイツ・ベルリンで開幕する北京パラリンピックの最終予選に向けて、試合形式を交えながらフォーメーションや連携を確認した。

最終予選は、文字通りパラリンピック出場への”ラストチャンス”。日本のほか、ノルウェー、イタリア、スロバキア、ドイツ、スウェーデンが出場。6チームで総当たり戦を行い、上位2チームが出場権を獲得できる。

コロナ禍で2020年1月のイタリア遠征を最後に、海外遠征の予定はすべてキャンセル。9月の世界選手権Bプール(スウェーデン)が日本代表にとって1年8カ月ぶりの国際大会だった。試合勘がなかなか戻らず、上位3チームに与えられる最終予選への切符獲得を目指したものの、結果は4位。この時点で、一度は北京パラリンピック出場を逃した。しかし、その後、Bプール1位の中国が最終予選の参加を辞退したため繰り上がりで日本代表の出場が決まり、帰国後の隔離期間を経て、2度の強化合宿でプレーの精度を高めてきた。

信田憲司監督は、「世界選手権からの1カ月で成長している。選手の目の色も変わっている。(2位以上は)高いハードルではあるが、しっかりと臨みたい」とコメント。キャプテンの児玉直(東京アイスバーンズ)は、「強化してきた守備がポイントになる。初戦のノルウェー戦で守り切れれば、他のチームにも勝つチャンスはある」と話し、前を向いた。

なお、北京パラリンピックは3月4日に開幕。パラアイスホッケーは8カ国で争う。開催国の中国のほか、すでにアメリカ、カナダ、RPC(ロシアパラリンピック委員会)、韓国、チェコが出場を決めている。

(取材・文・撮影/荒木美晴)