アイススレッジホッケー世界選手権Bプールは12日、予選の2試合が行われた。予選グループAの日本はイギリスと対戦。キャプテン・須藤悟(FW)の先制点などでリードを奪い、3-1で勝利。これで2連勝となり、15日の準決勝進出を決めた。また、予選グループBのドイツ対スロバキアの試合は、7-0でドイツが勝利した。
●<予選グループA> 日本 3-1 イギリス
早い段階で先制点を入れて波に乗りたい日本だったが、序盤は攻撃のリズムが作れず、我慢の立ちあがりとなった。その重い空気を切り裂いたのは、第2ピリオド2分44秒の先制点。高橋和廣(FW)が冷静な動きで相手の反則を誘い、パワープレーのチャンスを作ったところで、ゴール前の混戦から須藤が落ち着いて決めた。
この得点で一気に勢いがついた日本は、続く6分21秒、相手ゴール前に攻め込み、粘って細かくつないだパスを三澤英司(FW)がゴールキーパーの肩口にシュート。これが鮮やかに決まり、2点をリードする有利な展開に持ち込んだ。
イギリスの反撃を受けたのは最終ピリオド。日本のペナルティによるキルプレーの場面でゴールを守れず失点を喫した。その差1点で終盤に突入し、再び我慢の時間帯を迎えた日本。
しかし8分42秒、円尾智彦(FW)が豪快なスライドシュートで3点目を奪い、粘るイギリスを突き放して試合を決めた。
追加点がほしい場面で見事に得点した円尾は、「ヨッシー(吉川守・FW)からいいパスが来たので、絶対に入れなければいけないと思いました。相手ゴーリーの上を狙うふりをしてスライドを打ったんですが、狙っていた通りに決められてよかった」と振り返った。
予選2連勝の日本はグループAを1位で通過し、15日の準決勝進出を決めた。
●<予選グループB> ドイツ 7-0 スロバキア
予選グループBのドイツ対スロバキア戦は、ドイツが第1ピリオドに大量4点、第2ピリオドにも3点を追加し、終始試合をリードする展開に。
最終ピリオドは両チームともスピードが落ちて得点できなかったが、ドイツが国際試合の経験が浅いスロバキアに完封勝ちした。
ドイツも予選2勝とし、15日の準決勝進出を決めた。
■12日試合結果
<予選グループA>
日本 0-2-1=3
イギリス 0-0-1=1
(日本得点:①須藤 ②三澤 A須藤 ③円尾
<予選グループB>
ドイツ 4-3-0=7
スロバキア 0-0-0=0
※MA SPORTSは、アイススレッジホッケー世界選手権Bプールの運営に協力しています。
(取材・文/荒木美晴、写真/吉村もと)