ロンドンパラリンピック第1日目の8日(現地時間)、柔道や陸上など早くも注目の競技が始まり、日本勢はこの日、3つのメダルを獲得した。
陸上では、男子100m(切断などT44)の佐藤圭太(トヨタ自動車)が11秒77、女子100m(脳性まひT38)の髙松佑圭(特別養護老人ホーム浜木綿苑)が14秒33でそれぞれ日本新記録となったものの予選敗退。女子100m(視覚障害T11)の高田千明(ほけんの窓口グループ)も予選敗退となった。
前回のロンドン大会で金メダルを獲得し、2大会連続の金メダル獲得を狙う、世界ランク3位のゴールボール日本女子代表は予選リーグC組に登場、初戦は強豪イスラエルで、7月のジャパンパラ大会決勝で敗れた相手だ。日本はイスラエルに先制ゴールを許したが、前半終了間際に若杉遥(立教大)のスローが得点に。同点に追いついたがその後は得点を決められず、1―1の引き分けで試合終了。勝ち点1を獲得した。次戦は地元ブラジルとの対戦となる。
柔道女子は、女子48キロ級(視覚障害)の半谷静香(エイベックス・グループ・ホールディングス)が1回戦で一本負け、続く敗者復活戦でパラリンピック初勝利を手にしたが、3位決定戦でウクライナのYuliya Halinskaに敗れ、メダル獲得はならなかった。女子52kg級(視覚障害)の石井亜弧(三井住友海上あいおい生命保険)は、1回戦、敗者復活戦ともに敗れた。
柔道男子では、男子60kg級(視覚障害)の廣瀬誠(愛知県立名古屋盲学校)が初戦、払い巻き込みで一本勝ち、続く準決勝でも腕ひしぎ十字固めで一本勝ちを決めて決勝へ。決勝ではウズベキスタンのSherzod Namozovに一本負けを喫したが、アテネ大会以来となる銀メダルを獲得。男子66kg級(視覚障害)の藤本聰(徳島視覚支援学校)は予選、1回戦ともに一本勝ちを収めたが、準決勝で一本負け。3位決定戦ではリトアニアの選手が罰則で廣瀬が銅メダルとなった。
水泳では、男子100m背泳ぎ(知的障害S14)の津川拓也(ANAウィングフェローズ・ヴイ王子)が1分03秒49で予選4位、決勝では予選タイムを縮め、1分03秒42で銅メダルを獲得した。男子200m自由形(運動機能障害S5)の鈴木孝幸(ゴールドウイン)は予選敗退、女子100m平泳ぎ(運動機能障害SB9)には東京世代となる一ノ瀬メイ(近畿大)と池愛里(東京成徳大高)が登場したが、一ノ瀬は1分27秒15で9位、池は1分27秒47で10位に終わった。
車椅子バスケットボール男子日本代表は、予選1次リーグの初戦でトルコと対戦したが49―65で敗れた。後半日本は追い上げを見せたものの、終盤でトルコの攻撃に押され失点を重ねてしまった。次戦はスペインとの対戦となる。
パワーリフティング男子49kg級では、ドーピング問題によるロシア不参加の影響で直前に出場が決まった世界ランキング11位の三浦浩(東京ビッグサイト)が126kgを上げて5位と健闘した。
卓球では男女合わせて3人の選手が1次リーグを戦ったが、男子シングルス(車いすクラス3)の吉田信一(国立研究開発法人情報通信研究機構)、男子シングルス(立位クラス9)の岩渕幸洋(早稲田大)、女子シングルス(知的障害クラス11)の伊藤槙紀(ひなり)はともにストレート負けを喫した。
(構成/TEAM A、撮影/吉村もと)