柔道(視覚障害)で日本女子初のメダルが生まれた。夫・廣瀬悠(伊藤忠丸紅鉄鋼)とともにリオパラリンピック出場となった女子57kg級の廣瀬順子(伊藤忠丸紅鉄鋼)が1回戦で一本勝ち。続く準決勝では地元ブラジルの選手に一本負けを喫したが、3位決定戦でMaria Monica Merenciano Herrero(スペイン)に一本勝ちで勝利し、銅メダルを手にした。
男子73kg級の北薗新光(アルケア)は初戦を白星で飾ったが準々決勝で一本負け。敗者復活戦ではMehdi Meskine(アルジェリア)に一本勝ちしたが、3位決定戦でNikolai Kornhass(ドイツ)に一本負けし、あと一歩のところでメダルを逃した。
女子63kg級の米田真由美(三井住友海上あいおい生命保険)は初戦で黒星、敗者復活戦でも敗れた。
自転車・トラックでは、自転車で日本女子として初めてパラリンピック出場となった鹿沼由理恵(楽天ソシオビジネス)が、女子タンデム1000mタイムトライアル(視覚障害)に登場。女子競輪の田中まいがパイロットを務め、結果は1分11秒075で5位入賞を果たした。
男子1000mタイムトライアル(運動機能障害C4、C5)では、北京大会で金メダル、ロンドン大会で6位という結果を残している石井雅史(藤沢市みらい創造財団)が登場し、1分07秒437で6位入賞。男子個人追い抜き(運動機能障害C2)の川本翔大(大和産業)は4分06秒831で8位、男子個人追い抜き(運動機能障害C3)の藤田征樹(日立建機)は3分39秒142で5位となりともに予選敗退となった。
予選リーグを戦う卓球は、日本選手団最年長の別所キミヱ(兵庫県立障害者スポーツ交流館)に注目が集まった。別所はA組・第2試合でストレート負けとなったが、続く第3試合でPui Yi Wong(香港)にストレート勝ちをおさめた。
男子シングルス(車いすクラス3)の吉田信一(国立研究開発法人情報通信研究機構)は第3ゲームを奪取したが結果は1―3で敗れた。男子シングルス(知的障害)の竹守彪(ヤオコー)と女子シングルス(知的障害クラス11)の伊藤槙紀(ひなり)もともに1―3で敗れた。
パワーリフティング54kg級の西崎哲男(乃村工藝社)は、判定で3回とも成功と認められず、記録・順位ともなしという結果となった。
陸上では、女子走り幅跳び(切断などT44)決勝に中西麻耶(うちのう整形外科)と髙桑早生(エイベックス・グループ・ホールディングス)が出場し、メダルに挑んだ。結果は、中西が5m42で4位、髙桑が4m95で5位となり、メダルには惜しくも届かなかったが、両選手入賞を果たした。男子5000m(車いすT54)の樋口政幸(プーマジャパン)10分20秒47は予選を4位で通過し、目標としていた決勝に駒を進めた。男子100m(車いすT52)では上与那原寛和(SMBC日興証券)が19秒35で11位となった。
水泳では、男子50mバタフライ(運動機能障害S6)に、北京大会で銀メダル、ロンドン大会で銅メダルを獲得した小山恭輔(日鉄住金P&E)が3大会連続メダル獲得に挑戦。決勝に進み31分98で5位となった。女子100m背泳ぎ(視覚障害S11)では小野智華子(あいおいニッセイ同和損害保険)が決勝進出。決勝では1分25秒40で8位、同種目に出場した生長奈緒美(大阪およごう会)は予選で敗退。以下、男子400m自由形(運動機能障害S9)の山田拓朗(NTTドコモ)が4分37秒28で12位、女子50m自由形(運動機能障害S10)の池愛里(東京成徳大学高)は31秒04で19位、女子400m自由形(運動機能障害S9)の森下友紀(昭和女子大)は5分28秒86で16位という結果となった。
ゴールボール女子の日本代表は、安達阿記子(リーフラス)が前半と後半にペナルティスローを決め、地元ブラジルに2―1で勝利。予選リーグ3試合目はアメリカとの対戦になる。
ボートの混合ダブルスカル(運動機能障害)では、駒崎茂(総和中央病院)・有吉利枝(チームアリヨシ)ペアが予選1組4分51秒28で6位。敗者復活戦へに望みをかける。
車いすテニスでは、男子シングルスにベテラン齋田悟司(シグマクシス)が出場し、2―0で勝利。クァードのシングルス1回戦は、諸石光照(フリー)が2―0で勝利したが、川野将太(麻生セメント)は0―2で敗れた。
車椅子バスケットボール男子1次リーグの日本はスペインと対戦。第1クォーターは見事な守備でリードしたが、39―55で敗れた。
(構成/TEAM A、撮影/吉村もと)