パリ2024パラリンピックの代表選考を兼ねた「神戸2024世界パラ陸上競技選手権大会」が24日、神戸総合運動公園ユニバー記念競技場で行われた。
上肢障害F45/F46の男子やり投げは、山﨑晃裕(順天堂大職員)が61m02で5位に入った。高橋峻也(トヨタ自動車)は6位。高橋が6投目でシーズンベストの59m81をマークし、この時点で山崎をかわして日本人勢トップに立つが、次の山﨑の最後の一投がその記録を上回った。山﨑は「追い風にうまく対応できなかったが、そのなかでも61mが出せたのは地力がついてきているからだと思う。世界で戦うために65mを目指していきたい」と話し、6月の日本選手権での記録更新を誓っていた。また、白砂匠庸(あいおいニッセイ同和損保)は8位だった。
知的障害T20の男子1500m決勝は、今季世界ランキング3位につけている十川裕次(オムロン太陽)が粘りの走りを見せ、3分55秒94で銅メダルを獲得。赤井大樹(ワークマン)と岩田悠希(KPMG)はそれぞれ転倒が響いて、赤井が6位、岩田が9位だった。
車いすT52の男子100m決勝は、佐藤友祈(モリサワ)が17秒91で銅メダルを獲得した。佐藤はスタートで出遅れたものの後半に一気に追い上げ、4位の選手に0.03秒差で競り勝った。伊藤竜也(新日本工業)は5位だった。同T54の男子100m決勝は、生馬知季(GROP SINCERITE WORLD-AC)が7位だった。
視覚障害T11の女子走幅跳は、高田千明(保険の窓口グループ)が5回目の跳躍でシーズンベストの4m34で5位。
また、異なる障害の男女4人の選手がタッチで次の走者につなぐ(第1走者:視覚障害→第2走者:切断・機能障害→第3走者: 脳原性まひ(立位)→第4走者:車いす)パラ陸上オリジナル種目の4×100mユニバーサルリレーは予選と決勝が行われた。日本は予選・決勝とも、第1走者に澤田優蘭(T12/エントリー/ガイドランナー・塩川竜平)、第2走者に辻沙絵(T47/日体大)、第3走者に松本武尊(T36/鎮誠会)、第4走者に生馬でチームを構成。予選はスムーズなタッチで日本記録を塗り替える47秒60をマークし、第1組を2位通過。決勝も3位でゴールしたが、走者がレーンからはみ出したとして失格となった。
(取材・文/荒木美晴、撮影/植原義晴)