パリ2024パラリンピックの代表選考を兼ねた「神戸2024世界パラ陸上競技選手権大会」が19日、神戸総合運動公園ユニバー記念競技場で行われ、視覚障害T12の女子走幅跳で澤田優蘭(エントリー)が5m00を跳び、前回大会に続き銅メダルを獲得した。
澤田は助走の精度を上げるトレーニングをしてきたといい、「4本目から攻めの助走をしてそれがハマった。2位以上を目指してきたので記録も含めて悔しいけれど、メダル獲得ができて一安心」と振り返った。
車いすT54の女子800m決勝は、村岡桃佳(トヨタ自動車)が1分58秒88で4位だった。3位の中国の選手とのタイム差は、わずかに100分の3秒。村岡は「悔しい」と絞り出した。ただ、これまでは格上選手と競る前に後退してしまう展開が多かったが、このレースでは最後まで2番手、3番手につけてライバルと競り合った。「そこで競り負けたのは足りない部分」としながらも、「最後の直線までトップ集団にいられたのは成長だと思う」と話し、前を向いた。村岡は22日の女子100mにもエントリーしている。
上肢障害T47の女子400m決勝は、辻沙絵(日体大)が13秒12で7位。知的障害F20の女子砲丸投は、堀玲那(ID岡山)が12m26のアジア新記録を樹立し、7位だった。
片大腿義足T63の男子走幅跳は、山本篤(新日本住設)が第3試技でシーズンベストとなる6m48をマーク。この時点で3位につけたが後半は記録が伸びず、5位だった。パリ大会出場に向けて6月の日本選手権でのリベンジを誓っていた。また、近藤元(積水化学工業)は6m18で7位。脳性麻痺T36の男子400m決勝で、松本武尊(鎮誠会)は4位だった。
片下腿義足T64の男子100m予選は、大島健吾(名古屋学院大AC)が11秒40のシーズンベストをマークして1組の2位となり、決勝進出を決めた。井谷俊介(SMBC日興証券)は11秒59で走り、こちらもタイムで決勝へと駒を進めた。
(取材・文/荒木美晴、撮影/植原義晴)