東京2020パラリンピックのテスト大会を兼ねた「天皇陛下御即位記念 2019ジャパンパラゴールボール競技大会」最終日は29日、本番会場の幕張メッセで行われた。日本A、日本B、ブラジル、アメリカの女子代表による国際大会。総当たりの1次リーグを1位で通過した日本Aは決勝で同2位のアメリカに1-2で敗れ、準優勝だった。
日本Aはセンターに高橋利恵子を起用し、ウイングに小宮正江と欠端瑛子という布陣。0-0で迎えた後半、日本Aは欠端に代わり若杉遥をレフトに投入。アメリカに先制され追いかける展開となるが、後半4分50秒に若杉がゴールを決め、同点に追いついた。しかし、その直後に相手のバウンドボールを止めきれず失点。最後までアメリカの堅守を崩せず、そのまま逃げ切られた。
日本Aの2失点は、センター高橋の足にあたり、後逸したボールをウイングがフォローできなかったもの。市川喬一監督は、「ディフェンスのフォーメーションを変え、強化しているところ。今日のような失点をどう乗り越えるかが、課題になる」と話した。
3位決定戦は、日本Bがブラジルと対戦し、0-3で敗れた。前半は堅い守りを見せた日本Bだったが、ブラジル選手の股下から繰り出す力強いボールを止めきれず、後半開始から1分間の間に続けざまに3失点とリズムを崩し、突き放された。
センターの浦田理恵は、「悔しい結果になったけれど、これまでやってきた戦術を試すことができたので、成果のある大会になった」と振り返り、東京パラの会場については「素晴らしい会場。やりにくいと感じた点はなかった」と語った。
(取材・文/荒木美晴、撮影/植原義晴)