「2024ジャパンパラゴールボール競技大会」が22日、所沢市民体育館で開幕した。競技力向上を目的として、これまでは女子チームの国際大会として開催してきたが、11回目となる今大会は初めて男子チーム単独での開催となった。日本チームは、金メダルを獲得したパリ2024パラリンピックに出場した選手と若手選手がA・Bの2チームに分かれ、それぞれポーランド代表とオーストラリア代表と対戦する。
22日は各チームの総当たり戦を行った。日本Aはポーランドに14-6、オーストラリアに8-4で勝利。日本Bはオーストラリアに4-1、ポーランドに13-3で勝利した。2勝同士の日本A対日本Bは、最後まで1点を争う接戦となった。
日本Aはパリ大会代表の田口侑治がケガの影響で出場を取りやめ、キャプテンを務めた金子和也は体調不良により欠場。4人で戦うことになったが、若い力が躍動した。今回が初めての国際大会出場となる18歳の山本秀幸がセンターでスタメン出場。前半6分にライトの山口凌河とセンターの萩原直輝が交代すると、山本はポジションをライトに変更し攻撃で貢献した。後半は再びセンターとして起用され、6分に交代するまで守備を固めた。山本は「1試合目から先輩方がゲームを作ってくれたので、緊張がほぐれ、落ち着いてプレーできた」と振り返った。
日本Bはパリ2024大会の決勝で延長戦の決勝点を入れた佐野優人が前半に途中出場。後半4分にライトからレフトへの移動攻撃を見事に決め、4-3と逆転に成功した。その後、逆転を許した日本Bは残り3分で2点差をつけられるが、宮食行次の連続得点で同点に追いつく。しかし、日本Aに残り2秒で追加点を許し、8-9で敗れた。佐野は「パリが終わり、これからはロスに向けてチームとして底上げしていかないといけない。今大会は、それぞれの個性が出る大会にしたい」と語った。
大会は23日まで行われる。
(取材・文/荒木美晴、撮影/植原義晴)