パラバドミントン — 2023/11/10 金曜日 at 22:26:03

藤原、長島、松本らが準決勝進出!

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準々決勝でストレート勝利をおさめ、銅メダル以上が確定した藤原=国立代々木競技場第一体育館

「ヒューリック・ダイハツ Japanパラバドミントン国際大会2023」は10日、各種目の準々決勝が行われた。

男子SL3シングルスは藤原大輔(ダイハツ工業)がインドの選手を21-19、21-11で下した。第1ゲームは11-15のビハインドの場面から7連続得点で逆転に成功。終盤にサーブレシーブのミスなどで1点差まで追いつかれるが、最後は鋭いヘアピンを決めて取り切った。第2ゲームは序盤から主導権を握り、ストレートで勝利した。藤原は「明日の相手は直近の試合では負けているのでリベンジしたい。日本の大会でファイナルに残りたい」と話し、前を向いた。

男子WH1シングルスは、長島理(LIXIL)と西村啓汰(パシフィック車いすバドミントンクラブ)の日本人対決となった。第1ゲームは拮抗した展開から西村が抜け出しリードするが、長島が正確なショットを決めて16-19から逆転。その勢いを維持して長島は第2ゲームも取り切り、準決勝進出を決めた。パリパラリンピック選考の世界ランキングでは、長島が5位、西村が6位と接近しており、今回の直接対決で長島がポイント差を広げた格好だ。長島は「絶対に負けられない試合だった。そこで勝ててよかった」と、振り返った。

ダブルスで息の合ったプレーを見せる西村(左)・松本組

西村は松本卓巳(創政建設)とダブルスを組み、こちらはイスラエルのペアにフルゲームで勝利して準決勝に進出。また、松本は男子WH2シングルスでマレーシアの選手にストレート勝利。直前の杭州アジアパラではフルゲームで敗れた相手にリベンジを果たした。準決勝は、東京パラリンピック銅メダリストの陳浩源(香港)と対戦する。ここまで4度対戦してまだ勝利したことはないが、強敵にすべての力をぶつけるつもりだ。同クラスの世界王者・梶原大暉(日体大)も準決勝に駒を進めた。

男子SU5シングルスは、今井大湧(ダイハツ工業)が絶対王者のチア・リクハウ(マレーシア)と対戦。第1ゲームは14-20とゲームポイントを握られてから大逆転に成功。しかし、第2・3ゲームは相手の速いタッチから繰り出すショットとネット前の球回しに揺さぶられ、連続で落とした。彼との対戦は11度目。変幻自在な王者のバドミントンにまだ勝ち星は挙げられないが、ショットを散らし、相手のスピードを上回る攻撃をしかけることができた。「自分の戦い方はうまくなっていると、自信が持てるような試合だった。彼に勝つのは難しいけれど、最後のファイナルゲームはやっていて楽しかった」と振り返った。

女子SL4シングルスは、第1シードの藤野遼(GA technologies)がトルコの選手に21-10、21-10で勝利。澤田詩歩は東京パラ銀メダリストで第2シードのレアニラトリ・オクティラ(インドネシア)との対戦に挑んだが、痛めていた健足側の左膝の状態が良くならず、悪化を避けるため、第2ゲームの前にリタイアとなった。また、女子WH2シングルスは山崎悠麻(NTT都市開発)がLI Hongyan(中国)にフルゲームの末に敗れ、表彰台を逃した。

(取材・文・撮影/荒木美晴)