「愛知・名古屋2026アジアパラ競技大会」は23日、名古屋市東山公園テニスセンターで車いすテニスの男子シングルス決勝が行われ、第1シードの小田凱人(東海理化)が第2シードのJI Zhenxu(中国)を6-2、6-2で下し、2連覇を果たした。ロサンゼルス2028パラリンピックの出場権も獲得した。
愛知県一宮市出身の小田が決勝の舞台に姿を現すと、満員の会場から大歓声が沸き起こった。初戦となった2回戦から準決勝まで、1ゲームも落とさず勝ち上がってきた小田は、決勝でも立ち上がりから攻めの姿勢を貫く。世界ランキング9位のJIも強烈なフォアハンドのストロークで応戦し、ハイレベルな攻防が繰り広げられた。
第2セットも激しいラリーが続くなか、小田は要所でポイントを重ねて優位に試合を進める。第7ゲームでは4度のチャンピオンシップポイントをしのがれたものの、動じることなく次のゲームへ。そして、第8ゲームは1ポイントも与えないまま、最後はサービスエースで締めくくった。
大声援を力に変え、見事頂点に立った小田は、「みんなに自分が誇るものを見てもらえたことが、一番うれしい」と声を弾ませた。試合後のオンコートインタビューでは、病気を発症して入院していた10年前を振り返り、「あの頃の自分がもし今日のこの試合を観たら、車いすテニスを始めると思う」と語った。競技を続けるうえで支えとなった家族への感謝も口にし、地元でつかんだ金メダルの喜びをかみしめた。
(取材・文/荒木美晴、写真/植原義晴)
MA SPORTS 代表者、ライター