16日にウィスラー・クリークサイドで行われたアルペンスキー・ジャイアントスラローム座位にて女子は大日方邦子(LW12-2)、男子は鈴木猛史(LW12-2)がそれぞれ銅をとり、表彰台へあがった。
大雨と時々の濃霧に悩まされた今日の競技、女子は金と銀をアメリカ勢が占めた。日本の青木辰子(LW12-2)は4位で、3位の大日方とはわずか0.09秒差だった。
試合後の大日方のコメント
「1本目は調子が悪かったので、板を変えたんです。先端が少し違うのですが、前のはエッジがこのコースには短すぎて。2本目はできるだけタイトに旗門を攻めるように頑張りました。本当は10個目のメダルは金か銀が欲しかったですが」と大日方。自身の滑りの点数を聞かれ、「2本目でも50点」と辛口の評価を下すなど満足のいくものではなかったとうかがえた。
しかし、銀メダルだったアメリカのStephani VICTORが大日方を「素晴らしいキャリアのある選手で尊敬している」と語ったと伝えると、「彼女はとてもいいスキーヤーですね。2本目を見てましたが、タイトでとてもよかったし、順調な滑りに見えました」とライバルをたたえた。
男子は鈴木猛史が1本目の3位に引き続き2本目も順位を守り抜き、銅メダルを手にした。これにより日本のメダルは3個目となる。昨日に続き1位になったドイツのMartin BRAXENTHALERは「僕は今まで(今大会で6回目の出場)のパラリンピックの中で、こんなに悪条件で滑ったことはないよ」と言いつつも、自身通算9個目の金メダルを手にした。また、パラリンピック初出場ながら2位のChristoph KUNZはスイスに今大会初のメダルをもたらした。
【男子スラローム座位・順位】
3位 鈴木猛史(LW12-2)
7位 森井大輝(LW11)
11位 谷口彰(LW11)
21位 横澤高徳(LW10-2)
途中棄権 狩野亮(LW11)
【女子スラローム座位・順位】
3位 大日方邦子(LW12-2)
4位 青木辰子(LW10-2)
棄権 田中佳子(LW12-2)
(取材・文/加々美美彩、撮影/ナカハル)