3月9日に開幕する平昌パラリンピックに出場するパラアイスホッケー日本代表が8日、会場となる江陵ホッケーセンターで練習を行った。日本代表は3日に現地入りし、連日リンクで調整を行っている。
現地では6日にイタリアと、また7日にスウェーデンと練習試合を行った。イタリアには1‐4で敗れたが、スウェーデンには3-1で勝利した。この日の練習では、試合を想定し、ポジションや守りのシステムを再度確認していた。
日本は予選グループでアメリカ、韓国、チェコと対戦する。アメリカが頭一つ抜けており、世界ランク3位の韓国、チェコ、日本が追いかけるという勢力図。日本は競技初日である10日の韓国戦で自分たちのプレーで勝利できれば、予選突破も十分に見えてくる。
DF中村稔幸(千曲市社会福祉協議会)は、「舞い上がらずに、これまでやってきたことを意識して臨めば大丈夫。チームの雰囲気はよい」と話す。2010年バンクーバー大会の銀メダリストで、15年世界選手権を最後に代表を引退したが、昨年5月に復帰した。バンクーバーの時に小学生だった子どもたちは高校生と大学生になり、今回も現地で応援する予定だという。この日は中村の誕生日。チームの平均年齢(41.9歳)が何かと話題になっているが、「49歳の誕生日をパラリンピックで迎えるというのもどうだろうと思ったりするけれど、こうやって自分が復帰して、家族をパラリンピックに呼べるのは、頑張ったな、とも思う」と笑い、「楽しんでもらえたら」と家族に思いを馳せた。
また、この日はアルペンスキーチームも練習を予定していたが、悪天候のため中止となった。なお、日本代表選手団のクロスカントリースキーの一部選手やスノーボードの選手、スタッフらも現地入りし、日本代表選手団全員が入村した。
9日は20時から開会式が行われる。
(取材・文/荒木美晴)