イベント — 2015/11/4 水曜日 at 0:45:40

2020東京パラリンピックでメダル狙う選手を発掘! 競技間トライアウトを初開催

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パラリンピック日本代表選手を発掘する競技間トライアウトには21人が参加=東京都障害者総合スポーツセンター

新たな競技挑戦の機会になった競技間トライアウトには21人が参加=東京都障害者総合スポーツセンター

日本パラリンピック委員会は11月3日、スポーツ経験のある障がい者を対象にした、「ねらえパラリンピック! トライアウト2015」を東京都障害者総合スポーツセンターで開催した。2020年東京パラリンピックでメダルを狙える選手を発掘することを目的とし、東京大会から正式種目となるパラテコンドーとパラバドミントンのほか、車椅子フェンシングやパラトライアスロンなど15競技団体が参加。パラリンピックメダリストを含む21人が、希望する競技の現役選手から直接指導を受けた。

パラテコンドーで軽快な動きを見せ注目を集めていた鴨脚知永(いちょうともなが)さんは、右手首から先に障がいがあるが、総合格闘技の現役プロ選手として活躍中。厳しい世界で、片手でもプロになったという自負がある。「テコンドーを体験して、また目標を作っていきたいと思った」と話した。パラテコンドーの日本人選手は現在のところ“ゼロ”だといい、健常のテコンドー選手が指導にあたった。全日本テコンドー協会と連携しながら、人材発掘と確保、強化を進めていく。

20歳の中村海斗さんは、昨年7月にバイク事故で右足に障がいを負った。まだリハビリ中ではあるが、装具を着けてパラバドミントンに参加した。受傷前は中学・高校でバドミントン部に所属。世界選手権や仁川アジアパラ競技大会に出場した選手らとシャトルを打ち合い、「(選手は)返球コースや視野の広さがすごい」と、額に汗をにじませた。「最近になってコートにもう一度立ちたいと感じた。パラをめざすならバドミントンで、と思っています」と話した。

世界選手権金メダリストの豊田まみ子(右)にアドバイスを受けながらシャトルを追う西田杏

世界選手権金メダリストの豊田まみ子(右)にアドバイスを受けながらシャトルを追う西田杏

かつて夏季・冬季あわせて5度のパラリンピックに出場し、98年長野パラリンピックではアイススレッジスピードレースで銀メダルを獲得した加藤正さんも参加。188cmの長身を活かしてシッティングバレーボールに挑戦した。また、クロスカントリースキーでソチパラリンピックに出場した阿部友里香、水泳で昨年の仁川アジアパラ競技大会に出場した西田杏も、自転車やパラバドミントンの指導を受けた。どちらも主軸はそれぞれの競技に置いたうえで、「フィジカルの強化といった面ではいろいろな競技を経験して取り入れることはプラスになる」と語った。

JPCの大槻洋也強化委員長は、「アメリカなどでは複数の競技をこなし、メダルを獲る選手がいる。日本は障がい者スポーツ人口が少ないため、どの競技団体も選手を囲みがちだが、風土を変えていかないといけない。競技間トライアウトは大事なチャンスになるし、来年以降も開催していきたい」と話した。

(取材・文・撮影/荒木美晴)