【東京2020】サッカー大国の王者・ブラジルに完敗し、予選は1勝1敗に

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ブラジルの華麗な個人技に圧倒され、日本は終始劣勢に立たされた=青海アーバンスポーツパーク(撮影/佐山篤)

〈東京パラリンピック〉5人制サッカー(ブラインドサッカー)/混合予選グループA/日本0―4ブラジル(8月30日、青海アーバンスポーツパーク)

日本は5人制サッカーが正式競技となった2004年のアテネ大会から無敗を誇るブラジルに、0―4で完敗した。

サッカー大国の王者は、やはり強かった。前半5分、ライムンド・メンデスに先制されると、怒涛の攻撃を受け続けるも、ゴールキーパー・佐藤大介のファインセーブもあって、前半を1点ビハインドで折り返す。

流れを変えたい日本だったが、後半5分、チアゴ・ダシウバが日本の4人のフィールドプレーヤーを次々に抜き、ゴールを決められると、その後もエース、リカルド・アウベスが2点を追加し、とどめを刺された。

ゴールキーパー・佐藤大介は横っとびセーブでゴールを守るが……

ブラジルのシュートが21本だったのに対し、日本は園部優月(筑波大学附属視覚特別支援学校)が体勢を崩されながら放った1本のみ。守備からリズムをつくりたい日本だったが、終始王者の風格やオーラにのまれていた。

試合を終えて、高田敏志監督は、「力の差がでた」としながらも、選手たちが「ブラジルをリスペクトしすぎていた」ことも敗因のひとつだと振り返り、これまで何度もブラジルと対戦してきたエース、黒田智成(都立八王子盲学校)は「(今日のブラジルは)本気度が違っていた」と、パラリンピックがいかに特別な大会であるかをこの試合を通して痛感した。

1勝1敗の日本は、1日、アジアの雄・中国に挑む。

(取材・文/山本千尋、撮影/佐山篤)