2020東京パラリンピック, NEWS, 陸上 — 2021/9/4 土曜日 at 1:35:34

【東京2020】大矢勇気が100mで銀メダル獲得! 新種目ユニバーサルリレーは銅メダル

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雨のなか、全力でマーティンを追いかける大矢勇気=オリンピックスタジアム(撮影/佐山篤)

〈東京パラリンピック〉陸上/男子100m T52決勝他(9月3日、オリンピックスタジアム)

大会10日目、男子100m T52決勝に出場した大矢勇気(ニッセイ・ニュークリエーション)が、17秒18で銀メダルを獲得した。大矢はパラリンピックに今大会初出場。自己ベスト16秒75の更新はならなかったが、スタートの勢いそのままに、世界記録保持者レイモンド・マーティン(アメリカ)の16秒99に次ぐ、2位という結果を残した。

覚障害の第1走者・沢田優蘭から、義足の第2走者・大島健吾へのタッチワーク

性別も障害も異なる4名が出場するユニバーサルリレー4×100mは、人間の多様性を象徴するパラリンピックならではの新種目。前日に決まったメンバー、第1走者:澤田優蘭(視覚障害T12、マッシュホールディングス)、第2走者:大島健吾(義足T64、名古屋学院大学)、第3走者:高松佑圭(脳性まひT38、ローソンウィル)、第4走者:鈴木朋樹(車いすT54、トヨタ自動車)が47秒94で予選を通過し、決勝に臨んだ。決勝では、47秒98と4カ国中4着だったが、世界ランキング1位の中国が失格になったため、繰り上がりで銅メダルとなった。金は45秒52で世界記録を更新したアメリカ、銀は47秒50のイギリス。

男子走高跳T64決勝には、シドニー大会以来、6大会連続出場となるベテラン・鈴木徹(SMBC日興証券)が登場し、記録は1m88で4位。パラリンピックで無冠の鈴木は「これが最後のチャンス」と挑んだ東京でメダル獲得はならなかったが、今大会を振り返り、「春先から怪我が多いなか、棄権せず試合をお見せできてよかった」と語った。それは、今回出場したクラスに義足は鈴木1人だけだったからだ。義足でもハイジャンプができることを多くの人に見てもらえたこと、そして今日出せる力はすべて出したことに後悔はない。

また、男子1500m T20決勝には3名が出場し、赤井大樹(十川ゴム)は3分58秒78で5位、岩田悠希(あずさオフィスメイト)は4分01秒72で8位、十川裕次(社会福祉法人幸福会ソレイユ)は4分03秒62で9位に。

女子1500m T20決勝にも3名が出場。古屋杏樹(特定非営利活動法人大地の郷)は4分38秒58で4位、蒔田沙弥香(特定非営利活動法人パルク)は4分54秒60で6位、山本萌恵子(学校法人聖カタリナ学園光ヶ丘女子高等学校)は4分55秒03で7位という結果で競技を終えた。

(取材・文/山本千尋、撮影/佐山篤)