車椅子バスケットボール — 2017/5/4 木曜日 at 22:42:07

若手や女子選手も活躍! NO EXCUSEと王者・宮城MAXが決勝進出!

by
準決勝のワールドBBC戦で28得点をマークしたNO EXCUSEの香西宏昭(左)=東京体育館(撮影/佐山篤)

準決勝のワールドBBC戦で28得点をマークしたNO EXCUSEの香西宏昭(左)=東京体育館(撮影/佐山篤)

クラブチームの日本一を決める国内最高峰の大会「内閣総理大臣杯第45回記念日本車椅子バスケットボール選手権大会」が3日から東京体育館で行われている。

4日は準決勝2試合が行われた。まず、NO EXCUSE(東京)対ワールドBBC(愛知)の試合は、池田貴啓(4.0)、ドイツでプレーする香西宏昭(3.5)らハイポインターが着実に得点を重ねるNO EXCUSEがリードする展開に。その後も組織的なオフェンスで試合の主導権を握り、NO EXCUSEが73-45で勝利した。

今大会から男女混成チームでの出場が可能に

今大会の大きな特徴は、女子選手の出場が可能になったことだ。女子選手は同時に2名までプレーでき、持ち点が1人につき1.5点優遇される。つまり持ち点の上限が14.0点から最大17.0点までアップすることになる。コート上の5人の組み合わせの幅が広がるため、より攻撃的な布陣で臨むことが可能になる。

史上初めて女子選手の出場に門戸が開かれた今大会。女子代表の中心選手として活躍する大島美香はワールドBBCのメンバーとして出場した

史上初めて女子選手の出場に門戸が開かれた今大会。女子代表の中心選手として活躍する大島美香はワールドBBCのメンバーとして出場した

ワールドBBCは、女子日本代表でもある大島美香(1.5)がメンバーに名を連ねた。第2ピリオド、5点ビハインドの場面で投入された大島は、代表で培った視野の広さで冷静に相手の動きを阻止。ハーフタイム直前にはシュートを決める活躍を見せた。「男子と一緒にプレーできるのはとてもありがたいこと。女子の強化のために動いてくれた連盟や、受け入れてくれた男子選手に感謝したい」と大島。「パスの力や当たりは男女の差があるが、男子の中でも自分のプレーをすることを心掛けた。若い女子選手もどんどん男子にもまれ、その中で自分のバスケを客観的に観察し、プレーの幅を広げてほしい」と話した。

準決勝第2試合は、9連覇を狙う王者・宮城MAXが埼玉ライオンズを64-50で下した。宮城MAXは現役引退した元日本代表の佐藤聡がアシスタントコーチに就任。長年培ってきた戦略やノウハウを選手に伝え、鼓舞した。また、ドイツでプレーするエース・藤本怜央(4.5)や豊島英(2.0)、ベテランの藤井新悟(1.5)らタレントぞろいの宮城MAXは、藤井郁美(4.0)や荻野真世(1.5)ら女子日本代表選手が加わり、パワーアップ。藤井(郁)は得意のアウトサイドシュートを随所に決め、18得点を挙げる活躍を見せてチームの勝利に貢献した。

U23日本代表・16歳の赤石が成長

U23日本代表としても活躍が期待される16歳の埼玉ライオンズの赤石竜我

U23日本代表としても活躍が期待される16歳の埼玉ライオンズの赤石竜我

スタメンに日本代表強化指定選手がずらりと並ぶ埼玉ライオンズは、敗れたものの、トランジションの速さや質の高いコンタクトで相手を苦しめた。そんな猛者たちの中で、力強い走りとひときわ大きな声を出してチームを盛り上げていたのが、6月にカナダで開催される世界選手権に出場する男子U23日本代表にも選ばれている16歳の赤石竜我(2.5)だ。

5歳の時に病気で脊髄損傷を負ったという赤石。中学1年の時、リハビリの先生の紹介で、埼玉ライオンズの練習を見学し、そのスピードと迫力に惹かれてチームに入った。この日本選手権にエントリーするのは4回目だが、「戦力として出場できたのは今年が初めて」。自身の持ち味は「ディフェンス力と走力」と分析し、接戦となった2回戦のパラ神奈川SC戦でも「自分の仕事はできたと思う」と話し、自身の成長を感じているところだ。

だが、王者・宮城MAXとの準決勝では相手の強いプレッシャーを体感し、今までにない緊張感に襲われたという。「何回かシュートチャンスでためらいが出てしまった」と赤石。「宮城MAXと対戦して、シュートの精度を上げることと視野の広さを持つ重要さをより痛感しました。来年はこの経験を糧にリベンジしたいです」と話し、前を向いた。

(取材・文/荒木美晴、撮影/佐山篤)