東京2020パラリンピック, 車いすテニス — 2021/9/2 木曜日 at 10:43:25

【東京2020】諸石・菅野組が深夜の死闘を制し、クアード初の銅メダル獲得!

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日本クアード初のメダルを獲得した諸石(写真前列右端)・菅野(写真前列左端)組。ふたりは「みんなでつかんだメダル」とチームのサポートに感謝した=有明テニスの森(撮影/植原義晴)

〈東京パラリンピック〉車いすテニス/クアードダブルス3位決定戦 他(9月1日、有明テニスの森)

クアードダブルスは3位決定戦が行われ、諸石光照(EY JAPAN)/菅野浩二(リクルート)組がアンディ・ラプソーン/アントニー・コトリル組(イギリス)に7-5、3-6、7-5で勝利し、銅メダルを獲得した。

第1コートで20時半を過ぎたころに始まった3位決定戦。互いにサービスゲームをキープし、日本ペアが第3ゲームをブレーク。第4ゲームを30-40としたところで降雨のため中断。決勝戦が行われていたセンターコートに場所を移し、23時半に再開した。

2時間以上の中断の影響か、このゲームは落として2-2とするが、諸石がつないでスペースを作り、菅野が決めるというふたりの連携の精度が高まり、2ゲームを連取。その後は精彩を欠いて第10ゲームで相手に先にセットポイントを握られるものの、粘って取り返し、諸石のリターンエースやコースをつくサーブで相手を崩し、1セット目を先取した。

第2セットはリズムに乗り切れず落とした日本ペア。ファイナルセットも一進一退の攻防が続き、ゲームカウント6-5で迎えた第12ゲーム、我慢のラリーが続くなか、日本ペアが優位に進める。相手も粘りを見せるが、3度目のマッチポイントで菅野が相手サーブを強打でリターン、その返球を相手がネットにかけ、3時間越えの熱闘に決着がついた。

試合が終了したのは、深夜の2時。3度目のパラリンピックで初めてメダルを手にした諸石は「コート移動があったりして待ち時間が長く、メンタルもやられた。でも銅メダルがとれて帳消しです」と笑顔を見せ、菅野は「疲れました。長い一日でした」と胸をなでおろした。

パラ3大会目の諸石(右)はミスの少ないプレーで勝利を引き寄せた

上肢にも障害があるクアードは男女混合で行われ、2004年アテネ大会からシングルス・ダブルスともに採用されている。男子と女子はそれぞれパラリンピックでメダルを獲得しているが、クアードは表彰台に手が届かなかった。「だから本当に欲しかった」と諸石はしみじみと語る。

シングルスでも3位決定戦に出場する菅野は、「先輩たちが道をつないでくれた。今回出られなかった川野(将太)選手らの想いも背負って来ているので、しっかり勝ちたい」と話している。

決勝は、第2シードのサム・シュローダー/ニールズ・フィンク(オランダ)組が第1シードでリオ大会金メダルのディラン・アルコット/ヒース・デビッドソン組(オーストラリア)を6-4、6-3で下し、金メダルを獲得した。

また、女子ダブルス準決勝は上地結衣(三井住友銀行)/大谷桃子(かんぽ生命保険)組が第1シードのディーダ・デ グロート/アニク・ファンクート組(オランダ)に4-6、2-6で敗れ、4日の3位決定戦に臨む。

(取材・文/荒木美晴、撮影/植原義晴)