フランス・パリで開催されているテニス全仏オープンは9日、センターコートのコート・フィリップ・シャトリエで女子ダブルス準決勝が行われ、上地結衣（三井住友銀行）・K.モンジャネ（南アフリカ）組がP.デルレード・E.モーチ組（フランス）を6－1、6－2で下した。上地は全仏のダブルスでは通算10度目の決勝進出で、最終日の10日は単複優勝を目指す。
対戦相手はワイルドカードでの出場ながら1回戦を勝ち上がり、ホームの歓声に押されて粘り強くボールを追った。しかし、実力で上回る上地ペアは終始、丁寧な配球で相手ペアを動かし、スペースを作ってチャンスで決めるなど、視野の広さが際立った。
決勝では、もうひとつの準決勝で田中愛美（長谷工コーポレーション）・朱珍珍（中国）組を破ったD.デ フロート（オランダ）・MF.モレノ（アルゼンチン）組と対戦する。上地は、「（パートナー）のモンジャネは前衛でもプレーできる選手。ローランギャロスのコートはバウンドするので前に入るタイミングは難しいけれど、うまくコンビネーションを作っていきたい」と意気込みを語った。
男子ダブルスは、眞田卓（凸版印刷）・S.ウデ（フランス）組がM.デ ラ プエンテ（スペイン）・G.フェルナンデス（アルゼンチン）組に3－6、3－6で敗戦。また、小田凱人（東海理化）・Ｊ.ジェラード（ベルギー）組は第1シードのＡ.ヒューエット・Ｇ.リード組に2－6、2－6で敗れた。
8人が出場しているクアードはダブルス1回戦が行われ、菅野浩二（リクルート）・D.ワグナー（アメリカ）組はH.ダビッドソン（オーストラリア）・R.ショー（カナダ）組と対戦し、6－7、6－4、0－1（1－10）で接戦を落とし、決勝進出はならなかなった。
車いすの部は10日に最終日を迎え、男子シングルス決勝に小田、女子シングルスとダブルス決勝に上地が挑む。
（取材・文／荒木美晴、撮影／植原義晴）
