車いすテニス — 2014/6/6 金曜日 at 5:01:38

【全仏オープン】国枝がフェルナンデスとの激闘を制す、上地は単複ともに決勝進出

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準決勝の過酷なゲームを制した国枝。スタンドのコーチ陣に向けて力強いガッツポーズを作った=撮影/吉村もと

フランスのローランギャロスで開催されている全仏オープンテニスは5日、男女シングルスの準決勝が行われた。男子の国枝慎吾(ユニクロ)が世界ランキング5位のFERNANDEZ(アルゼンチン)に6-3、3-6、7-5、女子の上地結衣(エイベックス・グループ・ホールディングス)がGRIFFIOEN(オランダ)に5-7、6-2、7-6(6)とそれぞれフルセットで勝利し、決勝へ駒を進めた。

3度のマッチポイントをひっくり返した国枝の精神力の強さ

国枝の相手FERNANDEZはクレーコートを得意とする、パワーもスピードも兼ね備えた伸び盛りの選手だ。そのFERNANDEZが赤土のコートの上で躍動した。第1セットは国枝に6-3で先取されるも、第2セットはリターンエースやサイドラインぎりぎりのクロスなど、多彩なショットで逆転に成功。

ファイナルセットは、互いのサービスゲームをブレークし合う激闘に。第7ゲームからFERNANDEZが3ゲームを連取すると、その勢いのまま、厳しいコースにことごとくショットを決めて、5-4と国枝を追い詰めた。

何度追い込まれても焦らずに自分のテニスを追求するのが国枝の強さ

だが、ここからが王者・国枝の真骨頂だ。FERNANDEZに3度、マッチポイントを握られるも、持ち前の高い集中力を保ちながら緩急をつけた配球で粘る。5-5に追いつくと、FERNANDEZのダブルフォルトで6-5と再びリードを奪うことに成功。その後も息もつかせぬ展開が続いたが、要所でサイドに流れるサーブや得意のダウン・ザ・ラインを決めた国枝が勝利を手にした。

「マッチポイントを握られた時に、諦めずに勝ちのイメージを持ち続けたことが勝利につながった」と、試合後に振り返った国枝。炎天下の中の2時間半の激闘。疲労感が漂う中にも、「やってきたことを出せた」と充実の表情をのぞかせた。6日の決勝の相手は、地元フランスのHOUDET。彼もまたクレーを得意としているが、国枝はこう言いきる。「自分も練習をしっかり積んできた。足りなかったのはクレーコートでの試合勘のみ。今日の試合で(それは十分養えたので)明日につながると思う」

上地も3セットマッチを制して決勝進出

シングルス・ダブルスともにファイナル進出を決めた上地

男子に先駆けて行われた女子の準決勝。第1セットを逆転で奪われた上地は、第2セットはGRIFFIOENの最初のサービスゲームをブレークするなど、まずまずの立ち上がりで取り返す。ファイナルセットに入っても一進一退の攻防が続き、6-6からタイブレークに。ここでも取っては取り返すの大接戦の末、上地の好サーブが相手のリターンミスを誘って、ついにマッチポイント。最後はGRIFFIOENのダブルフォルトで、上地が辛くも勝利を手にした。

上地はWHILEY(イギリス)と組んだダブルスでも、ELLERBROCK(ドイツ)・MONTJANE(南アフリカ)組を7-6(6)、 6-3のストレートで破り、決勝進出を決めている。最終日の6日は、単複2冠達成に期待がかかる。

(取材・文/荒木美晴、撮影/吉村もと)